兵庫県議会議員 くりやま雅史
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議会活動一般質問2005年9月15日 一般質問内容

2005年9月15日 一般質問内容


一般質問1 
西宮市財政を救う産業振興について

【口述内容】
 本市財政が依然厳しい中、その財政面を救う政策として2点ご提案申し上げる。

 (1)本市財政は、これまで内部管理経費などの削減、給与等のカットなどを実施することによって多額の効果額を生み出してきた。今後もその方針は変えることなく、筋肉質な組織を造り上げることが必要と考える。
 また来年度実施予定の行財政改善実施計画では、これまでの内部経費の削減に止まらず、遂に市民サービスの低下を招くものを実施する予定であり、そうまでしても来年度は約60億円の財源不足が予想されている。財政基金、減債基金もいよいよ底をつく。このままでは、本市はまさに赤字債権団体へ転落してしまう。
 こういった状況の中、歳入面では緩やかな景気回復に伴い、法人市民税等の上昇が認められるが、個人市民税は未だ減少、若しくは前年比で維持している水準にあり、また国における三位一体改革によって、毎年度の交付金額等が上下する可能性が高く、余談を許さない状況にある。こうなっては本市独自の施策により、歳入面を強化する施策を打ち出し、実施していく他ないと考えた。

 具体的には「企業誘致策」を実施すべきと考えている。3月議会でも企業誘致策を提唱申し上げ、三重県や横浜市の例を出してご紹介申し上げた。あれから半年が経過し、市はこれまでどのような調査をされ、またこの施策に関してご研究されてきたのか。
 私は偶然にも草津市を視察した際、ある企業、具体的に言うと消費者金融のアイフルであるが、アイフルが突然草津市にコールセンターを設置し、現在年間で約10億円の法人市民税を納めているという話を聞いた。これは積極的な企業支援策によってもたらされたものではないが、そういった企業を支援してまでも誘致することは、本市にとっても税収増につながり、また雇用を生み、地域が活性化することが期待できることを考えられる。
 例えばアイフルのように試算した場合、500人の社員がいるコールセンターを誘致したとする。単純計算であるが、一人あたり10屬必要として、オフィスとしては5,000屬必要として、例えば西宮北口周辺にそれを誘致した場合の西宮北口周辺の賃料平均、1嵬3,000円をかけると1ヶ月あたり15,000,000円となる。年間では1億8,000万円になり、例えばその半分を市が支援したとする。つまり9,000万円を負担する。それで市には法人市民税として約10億円の税収があるわけで、投資に対して約10倍のリターンが見込めることになる。これはやるべきではないでしょうか。誘致する企業の業種、職種については本市のイメージに相応しいとか、そういった観点で考えられると思うが、文教住宅都市にコールセンターなどは特段相応しくないことはないと思う。
 一方で誘致する企業の選定にあたって重要なことが2点ある。法人市民税をしっかりと納めてもらうことを念頭に置くと、「多額の法人税額を納めていること」と、そして「従業員数が多い業種、職種」の2点が必要である。法人市民税はご承知のように、
 「法人税額×法人市民税率×市内従業員数/全従業員数」
 となるわけで、法人税を納められない赤字の会社を連れてくることは考えられないし、さらに言えば業績の良い企業でなければならない。そして昨今のシステム開発によって人減らしが続く中、どうしても人間が対応しなければならない「コールセンター」等の職種でなければならない。つまり法人市民税をしっかりと納めてもらう必要条件として「人数が必要である」ことがわかる。こうした条件を満たす企業を誘致することで、市も企業もそしてひいては市民もハッピーになれるのである。
 企業誘致にあたっては本市の熱意ある姿勢が重要であると考える。積極的な誘致策、具体的にはオフィスの賃料補助などを実施できる条例、規則を設置できないか。また市長等のトップセールス、企業への案内などを積極的に行うことはできないか。

 (2)2つ目は「ビジネスインキュベーション施設の設置」をご提案申し上げる。
 私は本市に所在している関西学院大学の卒業生であり、OBとしてやはり関学生の動向は折に触れて気になっている。私は議員を務めさせて頂いてから、大学生のインターン生を受入れている。関西圏の様々な大学の学生を受入れているが、とりわけどうも関学生に元気がないように感じている。昨今では学生による起業がとても盛んであるが、どこの大学生かと聞けば京都大学であるとか、立命館大学、大阪大学の名前を良く聞き、関学生の噂はあまり聞こえてこない。同じ大学生なのになぜなのかと思うわけである。
 その要因としては地域性の問題があるのかも知れない。京都には大学が密集しており、その中でも京都大学をはじめ、関関同立のうちの2つの大学が近隣に所在し、お互いに切磋琢磨できる環境にあるのかも知れない。しかしこれを言っていては埒があかない。西宮市にも10の大学・短大が密集する珍しい地域性なのであって、この学生力を活かすことができる環境にあるとも言える。
 話を戻して関西学院大学のことを話すと、私のゼミの教授であり、現在は学長をお務めである平松先生にお話を伺ったところ、「関学は関関同立の中でも、学内改革が遅れた」とおっしゃっていました。具体的にはどのような改革が必要であったのか、私にはよくわかりませんが、結果として現在同志社大学や立命館大学の学生の評価が企業でも良いと聞く。何らかの改革が必要なのは間違いないのであろうと考える。

 そんな環境の中で、私は政治家として、行政に携わる者として一体何が出来るだろうかと考えたところ、まずは「学生起業が盛んな先進事例」を見に行こうと決め、立命館大学のインキュベーション施設を訪問した。
 立命館大学びわこくさつキャンパスに建設された立派なインキュベーション施設は、経済産業省の外郭団体である、「中小企業基盤整備機構」(以下中小機構)の資本約4億8000万円をかけて建設され、現在で約1年半の年月が経っている。この施設内には30の企業が入っていて、その起業のパターンとしては4つあり、一つ目は大学教授の研究をその教授自らがビジネス化したもの、二つ目は大学教授の研究と市内業者が提携してビジネス化したもの、三つ目は大学教授の研究を教授や学生でビジネス化したもの、最後には学生自身がビジネスを始めたものがある。
 なぜこのようなインキュベーション施設が立命館大学のキャンパス内に建設されたのかと言うと、以前からリエゾン事業において関西では立命館大学が際だって活動的だったからだそうです。国の方針である「地域から産業振興を」という施策に合致し、立命館大学の協力を得て建設されたそうである。この話を聞いたときに、私は素直に羨ましいと思いました。西宮にも欲しいと思いました。中小機構にその可能性を聞いてみましたが、経済産業省が国全体を見渡したときに、関西にはこういった施設が既に多く建てられたので、もう関西には積極的には展開できないと言うお答えでした。
 というような話を平松学長他教授の皆さんにお話させていただいたのですが、そのような話を受けてある教授から、「西宮市にある例えば武庫川女子大学や兵庫医大のような理系的な研究をビジネスに結びつけられるのではないか。関学としてはそういった新事業のサポートをすることが得意分野であり、そういった関わりが出来るのではないか。」というお言葉をいただきました。
 現在西宮市にある関学の学部を見てみると文系学部ばかりで、教授の研究などがビジネスに結びつくものは少なく、むしろそういったものは三田キャンパスにある。西宮市と二上ヶ原キャンパスにある関学とを結びつけるには、先の教授がいうような構想が本市には一番相応しいのではないかと考える。
 本市は西宮北口駅に大学交流センターを設置し、そのHP上には市内10大学・短大の教授の皆さんが研究されている内容が蓄積されたデータベースがある。このようないわば「宝」をうまく大学発新事業に結びつけることはできないだろうか。また既に組織されている10大学連絡協議会か、またそこから専門部会を作るなどして、具体的な「産官学民連携事業」を考える機会を持つことはできないだろうか。
 
 ◎またこれまでの2つ提案は、いずれも阪急西宮スタジアム跡地が適しているのではないかと考える。現在阪急電鉄が発表している開発内容にはオフィスゾーン(ビル等)について言及されていないが、オフィスゾーン(エリア)が設置されれば、常時同地区内に働くことになる労働者の一定の消費行動が見込めると共に、地域の活性化にも繋がる。そういった私案を阪急電鉄に問い合わせてみたところ、「西宮北口にはオフィスニーズはないだろうが、市が企業を誘致するなどしてある一定の目処が立つのならばそれは良い話だ。」とおっしゃっていました。
 市の企業誘致支援策の策定及びビジネスインキュベータなどへの取組みに対する強い意志と、誘致企業の確保が先決であるが、阪急電鉄に働きかけてはいかがか。

【山田市長 答弁】
 ご承知のとおり、本市の財政状況は震災に伴い発行した市債の償還が依然として高水準にあり、そのような状況下、歳入は市税収入の伸びが見込めず、厳しい状況にある。歳出は人件費の削減など、行政経営改革に積極的に取り組んでいるところだ。本市の財政状況を好転させるには、税収の増加が重要なことと考えている。
 企業の誘致については、現在取り組んでいる産業振興計画策定委員会の中で、市内産業活性化の方策として議論されており、企業を誘致する場合には西宮市の都市イメージに相応しく、かつ成長性が高い企業の立地が望まれる。
 西宮市内には労働力として優秀な方々が多数おられる。誘致したい企業の業種であるが、多くの雇用を創出し、税収の増加に繋がるものと期待されるコールセンターや、企業の電算センター、情報センターなどの誘致が相応しいと考える。
 これらの誘致にあたっては場所の確保が必要であり、市内の空地状況については、公有地・民地とも調査を終えているが、入居可能な民間の空き事務所の状況については、現在その調査をしているところだ。これらの調査結果をもとに、企業からの問い合わせに対応できるよう、体制を整えていく。そして、現在進めている産業振興計画策定委員会での議論も踏まえ、誘致企業に対する支援制度等についても検討していく。

【市民局長 答弁】
 市内大学の知的財産等を活かしたビジネスインキュベーションについてであるが、市内には10の大学・短大があり、多くの知的資源・人的資源に恵まれている。産業振興を進めるには産学の活発な連携が有効であり、本市は本年度から連携に向けたきっかけづくりとなるよう、交流会を定期的に開催する予定だ。
 一方、立命館大学や同志社大学の取り組みは、産学連携を一歩進めた例として示唆にとんだものと理解している。「立命館大学BKCインキュベータ」の場合は、大学がかなりの広さの用地を無償で提供するという英断をされて実現をしたもので、草津市と滋賀県が賃料の補助を行い、この事業を支援している。
 本市も、このような学内起業家育成事業の必要性については十分認識しているので、今年度から取り組む連携事業の中で、各大学と議論し、模索していきたいと考えている。

 次に、「西宮北口界隈をビジネス拠点」とのご提案であるが、阪急電鉄株式会社の発表内容では、「西宮北口駅前街区で進める様々な機能を導入した街づくりに合わせて、『阪急西宮スタジアム』跡地で、阪急百貨店を核とする大型商業開発を行い、阪神間のマーケットに適合した感度の高いライフスタイル関連情報を提供するとともに、当該開発用地の敷地規模とポテンシャルの高い立地特性を活かしたショッピングセンターを目指す。」としている。
 議員がご提案の「事務所スペース」の配備については、西宮スタジアム跡地では今のところ事業者の計画にはないようなので、この点に関し設置者の考えを確かめるとともに、その可能性を探っていきたいと考えている。

 最後に、企業立地促進条例については、全国的に多くの地方公共団体で、企業誘致のための促進条例を制定している。条例では主に、対象となる企業の業種、助成制度を受ける場合の要件、助成の内容、限度額等を定め、企業誘致を促進している。
 神戸市では、市が保有する企業用地の処分のための優遇措置を設け、尼崎市では、民間の土地に新規企業を誘致し、または既存の企業の設備投資に助成している。
 本市の産業団地は西宮浜、鳴尾浜、阪神流通センターにあるが、利便性が良いためにほとんど空き地のない状況だ。また、その他の市有地・民有地とも、まとまった工場用地がなく、神戸市や尼崎市などとは全く違った状況にある。
 このような施策を模索するなかで、企業の立地を促進する制度や、優秀な企業をオフィスビルに誘致する方策なども検討すべきであると考える。

兵庫県議会議員 くりやま雅史 - 議会活動/一般質問/2005年9月15日 一般質問内容

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