兵庫県議会議員 くりやま雅史
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議会活動一般質問(西宮市議会)2006年12月08日 一般質問内容

2006年12月8日 一般質問内容


一般質問1 
「交通行政について」

ア 交通安全計画

イ 西宮スタジアム跡地の大規模店舗オープンの時期と今津南線高架事業の時期の差による諸問題

ウ 駐輪対策

【口述内容】
 まず始めに本市の「交通行政」について、3つの質問項目を掲げておりますが、それぞれに密接に関連しておりますので、まとめて質問をさせていただきます。質問項目のウ 駐輪対策については交通安全計画と併せて質問させていただきますので、ご理解いただきたいと思います。

 本年11月、建設常任委員会の所管事務報告で初めて第8次交通安全計画が公開されました。常任委員会でも質疑がありましたが、改めて質問させていただきます。なぜこれまでこの計画が今まで明るみにならなかったのか、まずお聞きします。また、本計画は平成18年度から22年度までの5年間の大綱を定めたものとありますが、なぜ本年度の途中で公表することになったのか。本来は計画期間前に公表すべきではなかったでしょうか。併せてお尋ねします。

 続いて計画内容の質問でありますが、本計画の基本理念の中で、交通事故のない西宮を目指してとして、「交通事故による被害者数は災害や犯罪等他の危険によるものと比べても圧倒的に多いことから、交通安全の確保が21世紀の安全で安心して暮らせる西宮を実現する上で極めて重要である。」と認識されていることを踏まえてお尋ねします。
 本計画については、交通の安全に関する施策を具体的に定め、これを強力に実施するとありますが、本計画に基づく今後の実施計画と、本年度以降の予算確保についてはどのように考えておられるのか。また第1章の道路交通の安全では、事故死亡者数の目標値として24時間死者数を7人以下にする、また年間の交通事故死傷者数を3,300人以下にすると設定していますが、この目標数を担保出来るような、達成のための具体的で強力な方策を考えておられるのか。お聞きします。

 続いて、計画の基本理念にあります「人優先の交通安全思想」の中で、「文明化された社会においては、弱い立場にある者への配慮が存在しなければならない」として「人優先の交通安全思想」を基本とし、あらゆる施策を推進していくとありますが、人優先と言うならば、歩道の段差解消、バリアフリー化は言うに及ばず、たとえば車を優先としてきたような歩道の設置を、「人優先のフラットな歩道」に変えていくことが必要となってきます。「フラットな歩道」と言えば、先日、建設常任委員会で視察させていただきました松本市では、すばらしい歩道整備の手法がありました。これについては当局にすでにご紹介しております。この手法は、人にやさしい歩道として改良するという観点から、逆に車には厳しい、走行しにくい構造となっているものです。こういった歩道改良を本市で実施するとなれば、長い時間をかけて、市域全体を少しずつ改良していくことになると思いますが、計画理念にあるような強い姿勢を維持し、根気強く実施していく覚悟はあるのかどうか。お聞きします。

 続いて、道路交通安全対策の中の講じようとする施策において「自転車利用環境の総合的整備」とあり、都市交通としての自転車の役割と位置づけを明確にしつつ、自転車を歩行者、自動車と並ぶ交通手段として、安全かつ円滑に利用できる自転車利用空間をネットワークとして整備するとあります。本市の「自転車駐車場の設置及び管理に関する条例」によって、特に駅周辺で自転車駐車場の整備を促進するとして、路外だけでなく、路上での自転車駐車場を整備していくとありますが、駐輪マナー指導をされていても未だに放置駐輪が絶えず、道路交通の妨げとなっている箇所が存在していることについて、市はどの程度厳しく認識をされておられるでしょうか。またそういった状態の早期解消のために、具体的な実施計画が存在するのか、教えて頂きたいと思います。

 交通安全計画では最後になりますが、第3章の踏切道における交通の安全においては、平成22年度までに踏切道における事故を皆無とするとあり、講じようとする施策では踏切道の立体交差化、構造の改良、踏切保安の設備の整備および交通規制の実施を掲げておられますが、まだ立体交差化の計画が立っていない阪急沿線における踏切道各地では、より一層の改良が地域住民から求められています。特に阪急今津北線の出発する西宮北口駅にほど近い甲風園第一踏切では、アクタ西宮がオープンして以来、車両の通行量が増加し、同時に生活道として自転車、歩行者の通行もとても多いわけでありますが、この踏切などはとても危険であり、早急な改良が必要だと思いますがどのようにお考えでしょうか。また阪急との交渉は現在どのようになっているのか、状況と実施時期について教えて頂きたいと思います。

 関連して、2点目の質問でもあります、西宮スタジアム跡地の大規模店舗オープンの時期と、今津南線高架事業の時期の差による諸問題を質問致します。
 スタジアム跡地の開発においては、当初のオープン時期から徐々に後ろ倒しとなり、現時点では来年春頃工事着工、その1年後ぐらい、つまりは平成20年春頃のオープンを計画されています。現在、この地域については、市では都市計画審議会で地区計画を検討、また周辺交通環境の整備についても検討する必要があるなど、様々な動きがありますが、周辺交通で問題となってくるものとして今津南線の高架化があげられるのではないかと思います。

 今津南線の高架化は、市によりますと平成19年度着工、平成22年度末完成となっておりますが、この予定時期であるとすれば、スタジアム跡地の商業施設オープンとおよそ3年のタイムラグがあります。このタイムラグは大変問題と考えます。
 当該商業施設にたどり着くための道路としては、数方向からアプローチできると思いますが、当該商業施設のほど近くにある、高架化される部分の踏切及び高松町交差点は、現在においても渋滞等を引き起こし、円滑な通行がなされているとは言えない状況であります。具体的に言うと、球場前線を東進すると、夕方などのラッシュ時には相当長い時間、踏切と信号の接続が悪く、信号で止まらなければならない訳ですが、停止線から踏切の間は滞留できる距離が短く、およそ2台分しかありません。これらが渋滞を引き起こす原因となっているのです。このような状態ですと、当該大型商業施設のオープンで周辺は大変な混雑が予想されますし、その結果、周辺住民の生活にも影響を及ぼす可能性があります。
 質問致しますが、高架化の時期と大型商業施設のオープンの時期のタイムラグを埋め、円滑な通行確保を図ることは出来ないのでしょうか。また出来ないのであれば、当該踏切交通の安全対策についてどのような方策を考えておられるでしょうか。お答え下さい。

【土木局長 答弁】
 まず、交通安全計画を公表するまでの経緯についてでありますが、この交通安全計画は、交通安全対策基本法の規定により国、県で策定される各々の計画と整合性を図りながら、本市の交通安全に関する総合的かつ長期的な施策の大綱を定めるものであります。計画は、5年ごとに策定され、昭和45年の第1次から始まり現在7次に及んでおりますが、計画に定めた基本理念や施策については、その都度総合計画に組み込みながら、各年の実施計画に反映してまいりました。本年第8次の計画を策定するに当り、近年、参画と協働の行政を推進することが、本市におきましてもより求められるようになり、平成15年4月1日にはパブリックコメントの要綱が設けられたことから、今回はこの手法を経て、市民の参画のもとに策定することとしたものです。
 これまでの計画は、行政のみで策定して施策に反映し、その内容について市議会などに報告しておりません。また、総合計画や予算にともなう実施計画の見直しでも施策のもとになった交通安全計画には言及しておりません。今後は、市民参画による今回の計画の重要性を認識し、総合計画との位置付けを明確にし、整合性をより図って施策の実現に努めてまいります。
 なお、今回の計画期間は、平成18年度からとなりますが、上位計画となる国、県の計画を踏まえて策定する必要があり、国、県の計画策定が、国が本年3月、県が6月とずれ込んだため市の作業も遅れております。
 2点目の第8次計画に基づく今後の実施計画と予算確保についてでございますが、第7次交通安全計画は、すでに第3次総合計画に施策として組み込まれており、実施計画に反映され、各所管局で事業化されております。今回の第8次計画についても、毎年度見直しする実施計画や近く策定する第4次総合計画に反映させてまいります。
 3点目の目標達成の具体策についてお答えいたします。
 今回の目標は、過去の実績を勘案し、努力目標として定めたもので、この目標を達成するためには、計画に沿って事業を展開することが必要でありますが、行政、市民が一体となった取り組みがなければ目標の達成はできないと考えております。
 4点目の「フラットな歩道」整備についてお答えいたします。
 「人優先の交通安全思想」を基本に、現在の歩道を「フラットな歩道」に変えていくことは、子ども、高齢者、障害のある方々誰もが安全に安心して通行できるよう、道路環境を整えていく上で重要であると認識しておりますが、現実には歩道には地先の方々の出入り口等の制約があり、思うように整備が出来ない場合もございます。本市では、交差点部の段差解消に加えて、鉄道主要5駅周辺を重点整備地区に指定し、バリアーフリー化を進めてまいりましたが、歩道のフラット化については、ご提案の事例も参考にして、都市計画道路の歩道整備や既存道路の線的な勾配改善が必要な歩道を優先し、財政状況も勘案しながら順次進めてまいります。
 次に、5点目の駅周辺における違法駐輪を早期に解消する具体策についてお答えいたします。
 阪急西宮北口駅などの主要な鉄道駅周辺には、ご指摘のように放置自転車が絶えません。市としましても、新たに駐輪場を整備するほか、マナー指導や撤去活動などで対応しておりますが、既存の駐輪場の場所が不便である、あるいは、一部で駐輪場が不足することも、放置自転車の絶えない原因となっています。今後の対策としては、マナー指導を強化する一方で、鉄道事業者に協力を要請して、便利な場所に駐輪場を確保するほか、道路上に違法駐輪対策をかねた駐輪施設を設置することを検討しております。しかしながら、自転車対策は、行政の努力だけでは困難でございますので自治会、鉄道事業者、駅周辺の商店街の方々の協力も得られるよう呼びかけてまいります。
 最後の阪急電鉄今津線の甲風園第1踏切につきましては、車両の通行や歩行者、自転車の通行が多く、以前から拡幅要望をいただいております。このため、阪急電鉄と協議を行っておりますが、踏切付近には鉄道施設分岐レールや踏切を制御する電気信号機器などが設置されていることから、踏切拡幅を行う場合は、多額の費用や長期に亘る工期が必要になると、阪急電鉄から聞いております。本市としましては、踏切の安全対策は必要なものと認識しておりますので、粘り強く、踏切拡幅手法等については、阪急電鉄と協議・検討を行ってまいります。
 なお、踏切西側の市道瓦第194号線等については、公安委員会及び地元自治会と協議を進めており、平成19年1月に外側線を設置し、一方通行規制を行って歩行者、自転車の安全対策を図ってまいります。

【都市局長 答弁】
 1番目の交通行政についてのご質問のうち、2点目の今津南線高架事業が完了していない間に、阪急の大規模店舗がオープンした場合の高松町交差点の円滑な交通処理に関するご質問にお答えいたします。
 阪急スタジアム跡地開発につきましては、事業主より本年10月26日に「兵庫県大規模集客施設の立地に係る都市機能の調和に関する条例」に基づく基本計画書の提出があり、現在、県が道路管理者などの関係行政機関からの意見集約を行っているところであります。また、開発地に関する地区計画につきましては、11月22日の都市計画審議会にこれまでの地元説明会の状況や今後のスケジュール等について報告を行ないました。今後、事業主は「開発事業等におけるまちづくりに関する条例」等に基づく近隣協議などの諸手続きを進める必要がありますが、事業主の希望としましては、19年春に着工し、20年春に竣工したい旨を聞いております。
 一方、今津南線高架事業は、本年2月の県・市・阪急の三者合意以降、駅改良事業は阪急が、また街路事業につきましては県が主体となり関係機関との協議・調整を鋭意進めていただいているところで、概ね高架工事は、19年度下期に着工し、22年度末の工事完了と聞いておりますので、阪急の大規模店舗のオープン時には、今津南線の高架工事が完了していないことが想定されます。
 また、高松町交差点は、北口線と県道西宮豊中線を結ぶ東伸道路の整備が完了し、大規模店舗がオープンすれば、ご指摘のように、西側にある踏切と近接しているという位置関係から車が止まるスペースが短く、また、今津南線ダイヤのピークの時間帯におきまして、遮断機が約23分間下りているという状況や交通量の増加も相まって、当交差点は混雑が予測されます。そのための対策といたしまして、高架工事完了までの期間中は、高松町交差点への過度の交通集中を避けるため、芸文センター北側の球場前線から高松町交差点を経て東伸道路へ直進する車の流れは、東西方向とも車両の通行規制を行う方針などについて、現在、県道管理者及び公安委員会とも協議をしているところであります。
 なお、今津西線などから球場前線を東進してきました来店車両につきましては、高松町交差点の手前にある芸文センター西側の津門川沿いの道路を南下し、山手幹線経由で大規模店舗に円滑に誘導が図れるよう、交通誘導員の配置や案内看板の設置、各種広告媒体を活用した来店経路の周知などに努めるよう阪急に要請しております。
 いずれにいたしましても、交通問題につきましては、周辺住民の方々のご迷惑ができるだけ少なくなるよう関係機関と十分な協議をしてまいりたいと考えております。

一般質問2 
「決算認定の時期と複式簿記の導入(公会計改革)について」

ア 決算認定の時期を早められるかの是非

イ 複式簿記導入における国の動向及び地方自治体への影響

【口述内容】
 2つ目の質問と致しまして、決算認定の時期と複式簿記の導入(公会計改革)について質問します。
 決算認定の時期についてはこれまで過去に多くの議員が取り組まれており、最近では今村議員、たかはし議員が取り組まれております。私も同様に、年度決算の時期についてはこの12月議会ではなく、できる限り早い段階で決算審議をし、翌年度の予算策定作業に反映出来るようにすべきだと考えております。
 本年7月10日号の市政ニュースでは、平成17年度の決算状況が記載されておりました。この段階でこういった数字が公表出来るのであれば、決算認定という手続も早められるのではないかと感じても仕方がありません。
 平成17年12月のたかはし議員の一般質問で、山本総務局長は「9月市議会において行うということになりますと、決算事務の作業を相当繰り上げる必要が出て参ります。そういう点から申しまして、現況では日程的には困難であるというふうに考えております。」とお答えされておられます。また12月勝木会ならば、余裕を持ってやっていけるという点では適切ではないかと思っている、ともおっしゃっていますが、近隣の宝塚市川西市、三田市などは臨時議会で対応しています。
 認定の時期を早めることは困難と言われながら、ご研究は引き続きされておられるかと思うのですが、その後決算審議及び認定の時期について、早期に取り組むことが可能となってきているのか、そのあたりの状況をお聞かせ下さい。

 次に、複式簿記導入における国の動向及び地方自治体への影響について質問します。いわゆる公会計改革であります。
 平成18年8月31日に総務省から発表された「地方公共団体における行政改革の更なる推進のための指針」の中に、「地方公会計改革」として「地方の資産・債務管理改革」を進めよとあります。地方公共団体の公会計の整備については、これまで「新地方行革指針等」に基づき、バランスシートの作成・公表に取り組むよう要請されてきたところでありますが、今回の指針では、発生主義の活用及び複式簿記の考え方の導入を図るようにとされています。また同指針によると、人口3万人以上の市は3年以内に財務諸表を整備し、必要な情報の開示に取り組むようにとあります。
 西宮市では現在すでに簡便な方法による貸借対照表と行政コスト計算書を作成しておられますが、今後はこの指針に基づき、市所有のあらゆる資産及び負債の詳細な査定・管理を実施する必要があり、またそれに伴う会計処理の変更など様々な変化が求められることになります。
 本市は平成20年度に中核市になることを目指しております。一般市よりも地方自治体としての責任も増し、また期待を受けることになると思うのですが、そういった意味でも市民によりわかりやすく、詳細な財務情報を公開していくことは重要であると思いますが、指針を踏まえて、今後どのように取り組んで行かれるおつもりなのか。お答えください。

【総務局長 答弁】
 2番目の決算認定の時期と複式簿記の導入(公会計改革)についてのご質問についてお答えいたします。
 1点目の決算認定の時期を早められるかの是非についてですが、決算事務の流れは、地方自治法によりますと、収入役が出納の閉鎖後3ヶ月以内である8月末までに、決算書、歳入歳出決算事項別明細書等を作成し、市長に提出することとなっておりますが、本市では、7月末に市長に提出されております。次に、市長は決算書等を監査委員の審査に付した後、監査委員の意見を付け、これらに決算に係る主要な施策の成果等説明書を加え、12月市議会に提出し、認定に付しております。
 決算認定を9月市議会において行うには、先程申し上げました決算事務の作業を繰り上げる必要があり、現況では日程的に困難であると考えております。しかしながら、これまでいくつかの会派からご提案を受け、監査事務局や収入役等関係部局とも十分協議し、検討を重ねてきた結果、平成18年度決算から、認定はともかく、市議会の審議を10月下旬より11月までの間に早めていただくことは可能ではないかと考えております。今後は、実施に向けて、議会との調整を図ってまいります。
 次に2点目の複式簿記導入における国の動向及び地方自治体への影響についてですが、近年、市民等への説明責任を果たすため、公会計においても企業会計的な財政分析を活用することの必要性が唱えられ、本市としましても資産評価の方法が簡便な総務省方式による普通会計のバランスシート及び行政コスト計算書を作成し、市のホームページ上で公開しています。
 その後、企業会計、外郭団体も含めた地方公共団体全体の連結バランスシートの必要性が説かれるようになり、また、総務省においても、現行の資産評価等の方式の見直しを行い、平成18年5月に、「貸借対照表」「行政コスト計算書」「資金収支計算書」「純資産変動計算書」の4表の作成を基本とした、新地方公会計制度研究会の基準モデルと総務省方式改訂モデルの2つを提示いたしました。現在、総務省の依頼を受け、倉敷市と浜松市がこれらのモデルについて実証的検証を行っており、これを踏まえ、総務省において資産評価の実務指針、現行総務省方式の改善などについて検討中であります。
 また、この動きと並行して、総務省から本年8月31日に「地方公共団体における行政改革の更なる推進のための指針」が示され、地方公会計改革(地方の資産・債務管理改革)として、先程の「貸借対照表」ほか全4表の整備を標準形とし、連結ベースで、研究会の基準モデルか、総務省方式改定モデルを活用し、公会計の整備に取り組むこととされ、特に人口3万人以上の都市は、3年後までに4表の整備又は作成に取り組むこととされました。
 本市としましても、こうした国の動向も踏まえまして、企業会計的な財政分析を活用し、財政の透明性の確保や説明責任をより徹底する必要があると考えており、現在開発に取り組んでおります新財務会計システムの中に、単式に加え複式簿記の考え方に基づく会計処理を導入することにより、情報システムを活用し4表の整備を行ってまいりたいと考えております。

一般質問3 
「文化行政とまちづくりについて」

ア 文化芸術振興条例の制定の可能性

イ 市域各地域における文化的活動の支援

ウ 芸文センター〜JR西ノ宮駅間の修景工事等

エ 文化・芸術関連企業誘致

【口述内容】
 3番目の質問と致しまして、文化行政とまちづくりについて質問をさせて頂きます。この質問に関しましてはまずアを質問させて頂いた後に、関連しますイウエをまとめて質問させて頂こうと思います。

 まず文化芸術振興条例の制定の可能性でございますが、この分野の一般質問では過去に公明党の議員さんなどが取り組まれており、その結果として本年3月に「文化振興ビジョン」が策定されました。このビジョンについては、基本方向として「市民文化を創造する環境づくり」に始まり、「都市の快適性の維持と創造」までの8つがあり、あらゆる文化的施策の方向性が示してあり、とても充実したものと、私は大変評価をしている一人であります。それを前提において質問をさせて頂きたいと思います。

 ご承知のように、2001年12月に文化芸術振興基本法が公布、施行されました。我が国の文化政策は、文化財や著作権の保護など個別の領域についての法制は存在しておりましたが、文化の振興と普及という最も基本的な領域に関しては、根拠となる法制度はそれまで整備されておらず、事実上の予算措置等により推進されていたに過ぎませんでした。文化芸術振興基本法は、このような文化政策の核となる領域を中心に、併せて他の個別の領域も包括する根本法として制定されました。それを受けて、地方自治体では、この文化芸術振興基本法の制定によって、文化振興条例の制定が進められていきました。
 本市の文化政策に関連する条例等をご紹介すると、市民憲章を始めとして、西宮市文化財保護条例、西宮市文化振興基金条例、西宮市貝類館条例、西宮市市民ホール条例など、私が数えた限りで申し上げますと21の条例が存在します。これらの数え方については、また調査頂ければと思いますが、文化芸術振興基本法に基づき、本市ではこれらの条例をまとめる意味での基本的な条例を制定するのか、あるいはこの文化振興ビジョンを策定するのか、どちらかを検討され、結果としてビジョン策定されました。これについて問題視するものではありませんが、文化芸術振興基本法を頂点としたような条例の制定の可能性もありながら、なぜビジョン策定を選択されたのか、まず確認の意味でお聞きしたいと思います。さらには条例制定と同時に、ビジョンを策定するという手法も選択肢としてあったと思いますが、そうされなかったのはなぜなのか。併せてお聞きします。

 続いて、イ 市域各地域における文化的活動の支援、ウ 芸文センター〜JR西ノ宮駅間の修景工事等、エ 文化・芸術関連企業誘致をまとめて質問します。
 兵庫県立芸術文化センターが昨年10月にオープンして以来、西宮北口駅周辺を中心として街の雰囲気や賑わいにおいて良い意味での変化が現れてきています。
 兵庫県立芸術文化センターは、平成17年10月22日から平成18年3月12日までを開館記念事業期間として、開館記念事業として72事業、146公演を実施され、この時点で公演に来られたお客様は151,809人を数えました。これらの公演入場者のほか、ホール出演者・スタッフ、リハーサル室・スタジオ利用者、チケットセンター来場者、レストラン利用者、施設見学者、広報・普及イベント来場者を併せて36万人の人々が来館されました。平成18年度も146事業、244公演を予定されており、今年9月末現在では様々な来館者を含めて、オープン以来70万人を超える来場者数となっています。驚くべきは利用率で、芸文センターさんが参考された、県立でホール・キャパもほぼ同じの滋賀県のびわ湖ホールでは利用率が50%〜60%台に対し、芸文センターさんは76%〜89%ととても高い利用率となっており、西日本を代表するびわ湖ホール等と比較しても、想定以上の集客があります。阪神間のポテンシャルの高さが窺えるデータとなっています。

 このように芸文センターが本市のまさに芸術文化の最大の発信地になったことに加えて、今では芸文センターさんの存在が西宮市を文化芸術の街へと変貌させていく、そんな存在になろうとしていると感じています。そして、地元西宮北口周辺では、にしきた商店街、アクタ西宮振興会と芸文センターの3者が手を取り合い、本年4月からは西北活性化連絡協議会を結成して、地域自治会等を巻き込みながら様々なイベント開催を実施して、大変な盛り上がりを見せております。最近では光でつながるフランスのアジャンのクリスマスとして、毎週のように様々なイベントを企画していて、中でも12月1日に実施されたイルミネーション点灯式には山田市長にも来て頂いて大変素晴らしい式となりました。

 さて、このように芸文センターさんがオープンしたこと、予想以上の来場者数があること、地域が一体となって様々なイベントに取り組んで盛り上がっていることを前提に質問致します。イの市域各地域における文化的活動の支援でありますが、西宮北口駅周辺のように、各地域でも活性化への支援をもっと図っていけないかという質問です。
 西宮北口周辺での取組みは市主導ではなく、地域諸団体の連携と自助努力によって、芸文センターや市を巻き込んできたものではありますが、このような取組みを一つのモデルとして捉えて頂き、多くの地域で、様々な活性化につながる取組みとして参考にして頂きたいと考えています。重要なことは地域の自立した活動が必要であるいうことは間違いありませんが、市からご支援いただいてきた西北活性化連絡協議会など各地での取組みを相互にご紹介していただき、今後の発奮材料としていただくと市内はより活発になると思いますが、いかがでしょうか。

 また併せて芸術文化センター関連で申し上げますと、芸文センターさんの玄関駅としては通常西宮北口駅と捉えられますが、次に近い駅としてJR西ノ宮駅があります。文化振興ビジョンの中で「都市の快適性の維持と創造」という基本方向があり、その中の施策として「芸文センター〜JR西ノ宮駅間の修景工事」が掲げられています。まずこの進捗状況について確認したいので、この点質問いたします。
 この修景工事は案内板と照明灯の設置であります。これらの取組みも必要ではありますが、芸文センターのもう一つの玄関口であるJR西ノ宮から芸文センターさんまでの間の町並みを、やはり文化や芸術の香る町並みへと変貌させていくことこそ、市域の活性化に繋がりますし、新しい街の形成に繋がるのではないかと考えています。そのためにはハードから変えていく必要性もあるとは思いますが、たとえばこの地域で企業誘致を展開してはどうかと考えています。エで文化・芸術関連企業誘致について質問する予定でしたが、昨日の白井議員の答弁にその状況などをお答えされておられましたので、この部分の質問については控えさせていただき、考えを表明するのみと致します。
 市の文化・芸術関連の企業誘致策は、白井議員への答弁にもありましたように、本年度は2件の取組みだと聞きましたが、来年度以降はさらに規模を拡大して取り組んでくれるのではないかと思います。そして、それらの取組みは「阪急西宮北口駅」、「JR西ノ宮駅」、「阪神西宮駅」の3つの核の周辺で展開していきたいとの意向がありますが、まさにこのJR西ノ宮周辺での事業展開は、芸術文化センターとの近い距離にあり、地域の活性化へと発展する良い機会ではないかと思います。特にJR西ノ宮駅北側には改良住宅の店舗物件がありますが、シャッターが閉まったままの状態のものが多数見受けられ、賑わいを感じません。賑わいの復活には、核となる大型店舗等の誘致などを検討せねばならないかも知れませんが、いずれにしても、いつまでもこのまま放置しているのも良くないだろうと思います。市の貴重な財産でもある改良住宅における店舗の賑わいの復活については、店舗の使用者ともよく相談しながら、地域の活性化を図る新しい取組みを展開させていって欲しいと思っていますが、いかがでしょうか。
 また、芸文センターさんの盛り上がりを活かし、また市の支援によって、文化的イベントを各地域に誘致し、地域の皆さんに芸術・文化を楽しんでもらう風土を作り上げ、そして文化・芸術関連企業の誘致を可能にしていく下地を作っていくことも始めていけばどうかと考えていますが、これについてもいかがお考えでしょうか。
 最後に、ハード・ソフト両面の文化行政を通じて、新しいまちづくりを創造していくことこそ、これからの西宮市に求められている姿ではないかと思うのですが、これらについていかがお考えでしょうか?

【市長 答弁】
 文化行政とまちづくりについてのご質問のうち、文化行政による新しいまちづくりの考え方について、私からお答えいたします。
 本市は、昭和38年に文教住宅都市を宣言し、市民とともに進めてきた文化の振興や文化的環境の向上の取組により、豊かな人材、活発な文化活動、特色ある数々の文化施設や大学の集積などすばらしい財産が蓄積しております。
 阪神・淡路大震災から11年を経て、まちのハード面の整備は大きく進んでおりますが、この間、生きがいやこころの豊かさを実感できる文化の必要性がますます高まっていると感じております。地方分権が進み、地域の実情にあった自主、自律の個性豊かなまちづくりが求められている中で、こうした本市の特性を活かしながら、震災で経験した文化の意義を忘れることなくまちづくりを進めることは、重要なことだと認識しております。
 本年3月に策定した文化振興ビジョンは、文化によるまちづくりのビジョンであり、文化振興のマスタープランともいえます。市民と行政が、参画と協働により、幅広い分野で文化の振興に取り組み、豊かな文化の享受、創造活動と快適な都市環境、心豊かに人々がふれあう地域社会の形成に努めてまいりたいと考えております。

【総合企画局長 答弁】
 文化行政とまちづくりについてのご質問にお答えいたします。
 1点目の、文化芸術振興条例の制定の可能性についてですが、従来から、各自治体ではそれぞれの自治体が持つ文化の特性を生かしたまちづくりを進め、ビジョンあるいは条例を制定するなど様々な方法で文化芸術の振興を図ってまいりました。本市では、阪神・淡路大震災を経験し被災と復興の過程で、文化が人々を癒し、励まし、明日への希望や生きる勇気を与えるものであることを改めて実感し、文化芸術振興のための取組みの必要性を感じておりました。
 一方、国では、これからの社会の発展には、文化の果たす役割が極めて重要との認識に立ち、平成13年12月に「文化芸術振興基本法」を制定しました。法の第4条では、地方公共団体は、「基本理念にのっとり、文化芸術の振興に関し、国との連携を図りつつ、自主的かつ主体的に、その地域の特性に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。」と規定しております。
 文化振興を図る方法として、本市では、文化振興ビジョンを選択しましたが、その理由として、法に示されている芸術や伝統芸能、芸能、生活文化、文化財など9つの分野のほか、自然や環境、産業文化や快適な都市空間の形成など、文化の範囲をより幅広くとらえるべきとの考えに立ち判断したことや、当時、文化振興に取り組んでいた自治体の多くが条例ではなく、ビジョン若しくは指針を選択していたことによります。
 こうしたことから、14年9月に市民意識調査を、同年11月には電子会議を実施し、文化芸術に関する市民のニーズ等の把握を行ない、15年6月には、文化関係の学識経験者、音楽、絵画の専門家、文化イベントプロデューサーなど市民6人で組織した文化振興ビジョン策定懇話会を発足させ、多くの貴重な意見、提言をいただきました。こうした経過を経て、本年3月に文化振興ビジョンを策定したところです。
 2点目の、「市域各地域における文化的活動の支援」についてですが、ご質問で例示されました阪急西宮北口駅地域では、西北活性化連絡協議会が市民と連携を図りながら様々なイベントを開催し、まちに活気がみなぎり大きな成果が見えてきております。
 西宮北口地区以外の取組みといたしましては、例えば、阪神西宮駅地域では、西宮中央商店街振興組合が主催者となり、「えべっさんロードの再生」と題し人形芝居など、阪急夙川駅地域では、夙川グリーンタウン商店街振興組合が主催し「夙川まちの音楽祭」、阪神鳴尾駅地域では、財団法人鳴尾会が主催し、なるお会館において、文化講演会、寄席、シャンソンやジャズのコンサート等、さらに、阪急門戸厄神駅地域では、門戸商店会などが実行委員会を組織し、門戸厄神の境内を会場に、フリーマーケットや各種演奏会等のイベント「であい市門戸厄神」を開催されています。
 このように、各地域におきましても、地域団体や商店街などの主催による文化活動が盛んに行われておりますが、全市的に見ればさらに盛り上がることも期待できると感じております。このような文化活動に対し、後援を行い、広報活動を支援するとともに、事業により「音楽と出会うまち西宮」のロゴマーク等の提供を引き続き行っていく予定です。さらに、こうした地域での様々な取組みについて、市としても積極的にPR・情報発信し、活動の輪が広がるよう努めてまいります。
 次に、地域での文化的イベントの誘致についてですが、現在、市では「音楽と出会うまち西宮事業」として、市内の店舗や広場などのまちかどで多彩な演奏家によりコンサートを開催する「まちかどコンサート」などを実施しております。市としても、こうした取組が地域の文化的雰囲気を醸成し、ひいては文化・芸術関連企業を誘致するための環境づくりにもつながることを期待しているところであり、今後とも地域や団体と連携して、積極的に事業を推進してまいります。

【都市局長 答弁】
 3番目の文化行政とまちづくりについてのご質問の内、都市局所管の部分について、お答えいたします。
 まず、芸文センターからJR西ノ宮駅間の修景工事の進捗状況のご質問にお答えいたします。ご質問の事業につきましては、阪急西宮北口駅周辺とJR西ノ宮駅を結ぶ道路の修景整備により、二つの都市核間の交流を促進し、本市の中心市街地全体の集客機能の増進を図る目的で、平成17年度に、JR西ノ宮駅から芸文センターへ迷うことなく来館していただくため、JR西ノ宮駅北側の駅前広場東側に総合案内板を設置するとともに、主たる交差点を中心に12基の歩行者用の案内板を設置しております。
 また、自動車で来館される方に対しましては、道路交通の円滑化を促進するという観点から、国・県・市がそれぞれの役割分担に基づき、国道2号線、171号線、市道中津浜線で囲まれた範囲を対象といたしまして27基の自動車用の案内板を設置してまいりました。
 引続き今年度には、夜間における歩行者の安全性の向上を図るため、市道山手幹線南の津門川沿いに照明設備の新設、そして市道瓦117号線(通称ザビエル道路)におきましては、歩道照明の増設を実施し、案内板、照明関係の整備は、これで完了するものと考えております。
 続きまして、改良住宅の店舗の賑わいの復活についてお答えいたします。
 JR西ノ宮駅北側から山手幹線までの道路に面している改良住宅の1階にある店舗は約30店舗ありますが、現在、常時営業しているのは約半数程度でございます。このような状況でありますので、市に返還されている2店舗につきましては、速やかに店舗募集を行い、その際には、ご指摘の趣旨を十分応募者に説明するとともに、早期に営業を始めるよう指導してまいります。
 今後とも、空き店舗が生じた場合は、改良住宅の店舗の賑わいの復活という趣旨を踏まえまして同様の対応をするとともに、魅力ある店舗前の空間づくりのため店舗前のエリアに照明を増設するなど、明るさと賑わいの雰囲気づくりに努めてまいります。

意見・要望

【口述内容】

(1)交通行政について

 まず交通行政についてでございます。1次から7次まで策定されていた交通安全計画は、公開されず、総合計画に組み込んでこられたとの答弁がありました。そして今回、第8次となる交通安全計画が初めて市議会、及び市民に公開されましたが、当初はなぜ今まで公開してこなかったのか、と何か理由があるのかと思っておりましたが、各所管局にまたがる施策に反映されてきたことはうかがえますし、その点理解をしました。しかし、今回参画と協働の行政を推進するという姿勢のもとで、市民及び市議会に公開し、パブリックコメントなども募るなどして、市民とともに計画作りをしていくと決められました。この点におきましては交通安全に対する市の意気込みを感じるとともに、併せてその姿勢を評価するものであるし、今後の具体的な実施に大いに期待するものであります。
 今回の交通安全計画は、前回7次のものと比較しても詳細になっているし、新しい取組みや細かな配慮があります。これだけのことを実施するにはやはりハードの改良などに多くの費用がかかると思いますが、今回市民とともに作り上げるという強い意志をもって公開した経緯をしっかりと踏まえて、今後の予算確保を図っていただきたいと考えています。
 ちなみに1点ご指摘申し上げておきますと、「交通行政」という言葉についてですが、西宮市ではこの言葉を殆ど使われたことがないように思います。交通と言うと、単に道路を作る、歩道を何とかするだけではなく、広い意味で例えば福祉的な要素のものなども含めて体系的に考える交通行政という発想も必要ではないかと思いますので、その点ご指摘申し上げておきます。

 さて、具体的な問題として、今回は放置駐輪の問題について1点申し上げておきます。答弁にもありましたように、主要駅周辺では放置自転車が絶えません。今もマナー指導をして下さる方々を、駅によって異なりますが、平日朝7時から3時間程度配置されております。しかし、違法駐輪がひどくなるのは地域によって差がありますが、実は夕方以降夜や土日なんです。例えば地元の甲風園駅前公園の周囲は本当にひどくて、甲風園の真ん中を走る南北道路などは車が通れないほどに路上に駐輪されています。当然このような状態ですと歩行者の通行も困難ですし、危険であります。ひどいのはここだけではありません。西宮北口駅の4つのそれぞれの出口はひどい状態になってきています。
 マナー指導を強化するという答弁もございましたが、こういった状況を踏まえて、どの地域に、どのような時間帯にマナー指導員を配置すればよいのか、よく調査し、効果の高い指導を実施して頂かないといけません。是非ともよろしくお願いします。この点、強く要望しておきます。
 また踏切拡幅についても引き続き粘り強い交渉をぜひよろしくお願いいたします。

(2)の決算認定の時期と複式簿記の導入(公会計改革)

 続いて(2)の決算認定の時期と複式簿記の導入(公会計改革)についてですが、まず決算認定の時期ですが、今回大きく前向きな答弁をしていただいたことに少し驚いてはおりますが、ようやく我々議会の要望が叶うのかという感じで、感慨もひとしおであります。今後は市議会全体との調整に入っていただき、10月下旬ないし11月にかけて臨時議会等での審議ができることを心待ちにしております。また、これまでの市関係者の方々のご努力に感謝申し上げます。
 次に公会計改革についてでありますが、これから3年の間に貸借対照表、行政コスト計算書のみならず、資金収支計算書、純資産変動計算書の全4表を作成していかなくてはならないという大変さが目に見えるようでありますが、ぜひとも正確な財務諸表の作成にご努力いただきたいと思います。これにより、企業会計的な財務分析が可能になれば、公共団体とはいえ、民間企業と同等な財務体質比較などもでき、その地方公共団体の健全さなどの検証が可能になります。また市民にとってもわかりやすく、身近なものとなります。今後のご努力を期待します。

(3)文化行政とまちづくりについて

 まず、アの文化芸術振興条例の制定の可能性についてですが、条例制定との比較においてはやはりビジョンの有効性というか、幅の広さが窺えまして大変頼もしいと思いました。市民意識調査や電子会議、策定懇話会などを通じて、長い時間ご検討された立派なものだと思いますので、ビジョンに従い、具体的な施策を今後も展開していただきたいと思います。
 次に、イウエでありますが、総合企画局そして都市局にまたがりまして大変ご面倒をおかけいたしましたが、市の見解は充分に理解できました。ありがとうございました。
 さて、個人的なことを申し上げますと、私自身、文化の重要性については今までさほど理解が深かったわけではありませんでした。どちらかと言うとビジネスライクな発想ばかりで、人間の心に感じ入るものということ、人間が持つ感情というものを揺さぶるということについて、きちんと考えていませんでした。しかしながら、地元の様々なイベントを通じたり、あるいはそれに関わる人たちに接しているうちに、自分の心の充実と言うのか、何かよくわかりませんが、何か満たされるものを少しずつ感じるようになり、考えさせられるようになりました。これは私自身にとっての人間としての成長と言う意味では本当に意義深いものだったなあと感じております。
 現代は人間関係が希薄と言います。隣近所の顔も知らないなんていう事も多いと思います。特に西宮市のような都市型住宅都市だと人の入れ替わりも激しいし、地域の人間関係構築などなくても生きていけます。悲しいかな毎日の生活でいっぱい、いっぱいだということもあると思います。そんな時、例えば神戸のルミナリエのように、光の祭典によって傷ついた心を癒し、希望を与えるという事例もあるように、ふとした時に地域の人間が楽しそうに文化活動をしている姿を見たりすることは、人間本来の安らぎというものを呼び覚ましてくれるのではないでしょうか。
 また、何かの事情によってすさんだ心があったとしたら、それは文化や芸術と言ったもので心を浄化したりできるような効果があるのではないかとも思います。
 いずれに致しましても、市の方向性は間違っていないと思います。西宮市は芸術文化センターという、いわば宝を得たわけですから、今までの文化活動にも増して、もっと楽しいこと、心豊かになることをどんどんやっていきましょう。よろしくお願いいたします。

前兵庫県議会議員 くりやま雅史 - 議会活動/一般質問(西宮市議会)/2006年12月08日 一般質問内容

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