兵庫県議会議員 くりやま雅史
ホームプロフィール議会活動政策理念活動レポートインターンシップご意見

議会活動一般質問(兵庫県議会)2014年10月7日〜17日 決算特別委員会 質問内容

2014年10月7日〜17日 決算特別委員会 質問内容

■1 財政状況 平成26年10月7日(火)

1 決算審査の意義とその活用について

【口述内容】
 これからの決算審査が実りあるものとなりますように、まず私から決算審査の初日、2番目の質問者として、決算特別委員会の序盤に相応しいような質問から入りたいと思います。質問は「決算審査の意義とその活用」についてであります。決算審査に臨むにあたり、当局の皆さん、そして決算委員の皆さんとも意識の共有、心合わせをさせていただきたいと思います。
 さて、ご承知のようにこの決算特別委員会は、県議会が平成25年度の予算執行状況をチェックするために特別委員会として設置したものであります。県議会が主体的に設置したものではありますが、決算は地方自治法第233条に規定されておりますように、「地方公共団体の長は、会計管理者が調製した決算について、監査委員の審査に付し、監査委員の意見を付けて、議会の認定に付さなければならない」ことになっております。双方において、この決算審査に真摯に臨まなければならない、このように感じているところです。
 では、これから進めていく決算審査はどうあるべきでしょうか。どのような視点で質疑をしていけば良いのか。何を確認していくべきなのか、いただくご答弁はどのように評価すれば良いのか。私はこの決算特別委員会が始まるまでいろいろと考えてきました。
 私は自治体決算についての数冊の書物を手にし、「決算審査の意義とはどういうものなのか」ということを確認してきました。書物によりますと、「決算審査では、監査委員の審査・意見を踏まえた上で、議会が議決した予算がその通りに適正に執行されたのか、合理的に執行されたのか、事業計画はうまく進んだのか、議会の意思は尊重されているのか、住民福祉の成果はどうか、最小限の費用で最大限の効果をあげているのか、財政運営の健全化は保たれているのか、などを確認する機会」であるとありました。
 決算特別委員会設置にあたっては、井戸知事からも「決算審査は、歳入歳出予算の執行状況や事業の成果を評価していただき、来年度の予算編成や今後の行財政構造改革の推進につなげていくための基本システムです。どうぞよろしくお願いします」とのご挨拶がありました。
 これから決算特別委員会の委員の皆さんから、財政状況について、あるいは部局審査で各事業について、様々な観点で質疑がなされるかと思います。審査の初日、冒頭にあたり、「決算審査の意義とその活用」について改めて意識を共有するため、当局のご所見をお聞かせいただきたいと思います。

【答弁者:常松会計管理者】
1 決算審査について、地方自治法(233条)は「次の予算を審議する会議までに議会の認定に付さなければならない」と定めています。このことから、決算審査は、次年度の予算編成や今後の県政運営につなげていくところに制度的な意義があると認識しています。
2 また、決算審査は、歳入歳出予算の執行状況と、その結果としての事業成果を評価・検証いただき、さらには、決算書に記載された収入未済額や不用額の状況のほか、債権や公有財産の管理など、様々な観点から幅広くご審議いただく場でもあります。
3 このことから、効率的で効果的な行財政運営を進める上で、大変重要な意義を持つものであると認識をしており、特に、厳しい財政状況の下で行財政構造改革に取り組む本県にとって、決算審査でいただくご意見やご指摘には極めて重いものがあると考えています。
4 このため、その活用という点についても、決算審査を通じての議論や、そこで得られた課題認識をしっかりと共有させていただき、ご意見やご指摘を真摯に受け止め、今後の各部局の事業執行はもとより、予算編成、行財政構造改革の推進などへの反映に努めていくので、よろしくご指導願いたいと思います。

2 「兵庫のゆたかさ指標」の結果を踏まえた県の取組について

【口述内容】
 次に、県民意識調査「兵庫のゆたかさ指標」の結果を踏まえた県の取組について質問します。
 この決算審査に臨むにあたって、私ども議員は県当局からいただいた決算資料を読み込むところから準備が始まります。先程の質問でも確認させていただきましたように、「議会が議決した予算が適正に執行されたのか、合理的に執行されたのか」という点が重要でありますから、それぞれの事業の効果・成果を知るために、決算資料の「主要施策の成果及び基金運用状況説明書」や「事務事業評価資料」などを中心に、平成25年度の予算執行の効果について確認をしております。
 さて、まず「主要施策の成果及び基金運用状況説明書」についてですが、ここに記載されているものは平成25年度の約2,400事業のうちの165事業となっていますが、その中にある「事業実施の成果」の欄のことについてです。正直に申し上げて、事業実施したことだけを簡潔に書かれているので、その効果があまり読み取れません。この欄の文章の語尾は、だいたい「行った」、「実施した」、「推進した」、「開催した」、「検討した」、「運営した」などで終わります。一部には数値を用いた記述があるものの、これは単に「やったことの報告」でありまして、事業を実施した結果、県民の皆さんがどう感じたのか、県民の福祉は増進したのかなどの事業の効果はよくわからないと感じています。「事務事業評価」については、これは271事業を対象にされていますが、必要性、有効性、効率性などの評価結果を示し、今後の実施方針を記載しています。
 しかし、これらは行政側の主観であり、自ら行ういわゆる「自己評価の通信簿」でありまして、県民からの「通信簿」ではありません。県民の受け止め方は十分に読み取れないのではないかと感じています。
 そんな中、県民の反応や意識を知ることのできる資料があることに気付きました。「21世紀兵庫長期ビジョンの推進状況報告書」の中にある「兵庫のゆたかさ指標」という県民意識調査です。まさにこれが県民からの「通信簿」であり、事業効果の測定の一つになりうるのではないかと思いました。決算審査に相応しい資料だと思いました。
 この調査では、県内の満20歳以上の男女の個人5,000名に対して、4つの社会像、12の将来像に分けられた55の質問をされています。今年の6月から7月に実施されたこの調査に2,051人の方からご回答をいただき、様々な調査結果が出ております。その中で、いくつかの項目で県民の意識、満足度が前年度よりも低下しているものがあったり、著しく低い数値のものがありました。

 まず、大きく見ていきますと、12の将来像の1つ目の「人と人のつながりで自立と安心を育む」ですが、10点満点中7.12ポイントから7.01ポイントへ、−0.11ポイントのダウン。同じく8つ目の「低炭素で資源を生かす先進地を創る」でも、−0.05ポイントのダウンがありました。これは、「治安が良く安心だ」、「高齢者にも住みやすい」と答えた方の割合や、「再生可能エネルギーを導入したい・している」と答えた人の割合が減少していることが影響しています。
 さらに細かく質問項目でみていくと、各質問の5段階評価のうちの上二つ「そう思う」、「まあそう思う」と答えた人の割合が資料に記載されているのですが、その中には、「そう思う」、「まあそう思う」と答えた人の割合がなんと最低で6%というものがあり、低い方から申し上げていくと、8.4%、10.1%、12.4%、13.7%、13.9%、14.8%という、非常に低い結果になった項目がありました。
 それはどういう質問か、いくつかご紹介申し上げますと、6%だったものは「自分にあった職業への就職や転職がしやすい社会だと思う割合」、8.4%だったものは「年齢や性別を問わず、働きやすい環境が整っていると思う人の割合」、10.1%だったものは「若者が希望を持てる社会だと思う人の割合」です。この3つだけを見ていると、何となく若者や女性などの施策が十分ではないのかな、という印象を持ちます。

 そこで、質問します。
 決算特別委員会の設置にあたり、井戸知事から「平成25年度当初予算は、21世紀兵庫長期ビジョンの具体化に向けて、着実な一歩を踏み出すための予算として編成しました」とご挨拶がありました。平成25年度予算は、そんな知事の想いや、県議会からの重要政策提言や予算要望、多くの県民の声を聞かれて、政策・施策の取捨選択、そして事業化・予算化がなされたのだろうと思います。
 21世紀兵庫長期ビジョンの具体化についてどうであったのかを示す「兵庫のゆたかさ指標」の結果を受けて、県としてどう取り組んだのか、またその結果をどのように評価をされているのか、お聞かせください。

【答弁者:内堀ビジョン課長】
1 平成26年度の「兵庫のゆたかさ指標」の結果は、12の将来像の総合点が120点満点で73.4点、前年度と比べ3.7点上昇し、将来像別に見ても、過半数の将来像が10点満点で6点を上回っており、総じて豊かさ感が向上していると見ている。ご指摘の2つの将来像は、将来像の中で1、2位の高い点数であることから、この水準を維持、向上できるよう取り組んでいきたいと思います。
2 設問別では、若者の将来への不安や雇用環境の厳しさを表す結果が顕著に見られました。これは、これまで約20年にわたり、全国的に失業率が上昇傾向にあったなか、特に若者の失業率が全世代の失業率を上回り、失業の長期化や固定化、非正規雇用など不安定雇用の拡大が続いたことが影響していると見ています。
3 こうした中、県では、県民の雇用・就業環境の確保に力を入れ、特に若者や女性の安定雇用の拡大に向け、若者しごと倶楽部での就職支援や年長フリーターへの企業説明会、女性再就業応援プログラムの実施など、様々な就労支援に取り組んできました。その結果、県政の取組成果を客観的数値で評価する「全県ビジョンフォローアップ指標」では、将来像「生きがいにあふれたしごとを創る」が、25年度の想定到達割合を実績が10ポイント近く上回るなど、12の将来像の中でも順調に推移しており、有効求人倍率や新規求人数も景気回復に伴い改善しています。
4 このように、県民の評価と、県の取組評価や指標との間に乖離が生じているものがあります。県としては、若い世代が安心して働き、希望通り結婚して子育てすることができ、将来に夢や希望を持てる地方創生の動きとも連動しながら、県民の評価が向上するよう取り組んでいきたいと思っています。

3 不用額について

(1)発生理由の妥当性について

【口述内容】
 次に、不用額についてお聞きします。
 先程の質問にも関連致しますが、決算において我々は、予算が付けられた各事業の執行状況及びその成果・効果について見ていくわけですが、その中で、決算資料には各事業の執行残、不用額が記載されています。私はこの不用額がなぜ発生したのかについて確認してみたいと思いました。議決した予算が使われなかった理由、それはどのような理由によるものなのか。使われなかったことで県民にとって不利益はなかったのかなどについて、確認しなければならないと思いました。

 不用額が生じる具体的な原因、事情については、いくつかあります。〕住擦侶从囘、効率的な執行や経費の節約によるものや、⇒住産鄒後の予見し難い事情の変更等によるもの、あるいはM住讃紊慮積りや想定が実情と合っていなかったもの、そしてたΠの職務怠慢、などになるのではないかと思います。事業を進めていく各担当課には不用となった理由がきちんとあると思いますし、各事業における不用額の審査は部局審査に譲りたいと思いますが、私が質問したいのは、財政当局から見た各事業及び全体的な「不用額への評価」です。決算事務を進めていくと、「なんでこんなに余ったんだ」とか、「ギリギリまで使ったな。予算が足りなかったかな」などという感想もあろうかと思います。
 さて、不用額の大きいものを例示したいと思いますが、例えば、項/水産業費の目/漁港建設費は予算現額の約21%、8億3,752万円を不用額としています。また、項/港湾空港費の目/港湾建設費も予算現額の約20%、17億443万円を残しています。良い悪いは別にして、こういったものはある意味目立ってしまいます。
 不用額が大きい、小さいという額だけで、良いとか悪いとかを判断できるものではないということは理解しています。ですので、不要となったそれぞれの理由をしっかり確認し、妥当性を判断せざるを得ません。しかしその確認なんですが、決算資料を見るだけでは、我々にはその理由について読み取ることができません。ですので、現実的には担当課へ確認をさせていただくことになるわけですが、財政当局からは、この不用額はどのように見えているのか、気になるところです。財政全体を俯瞰する立場からどのような評価をするのか。

 それでは質問します。まず、平成25年度に発生した一般会計、特別会計の不用額合計222億円余りについての財政当局の評価をお聞かせください。また、不用額の内訳、つまり発生理由にはどのようなものがあるのか、そしてその理由に基づく不用額の妥当性についても併せてお聞かせ願いたいと思います。

【答弁者:藤原財政課長】
1 平成25年度決算不用額は、一般会計約196億円(予算現額の0.9%)、特別会計約26億円、合計約222億円となっています。大層を占める一般会計では、‥斂敞颪港湾建設費約17億円を含め約67億円で、平成25年度2月の緊急経済対策補正で計上した公共事業費の国内示が補正後となったことに伴う実績減等、農林水産費が漁港建設費約8億円を含め約35億円で、国設計基準の変更に伴う事業計画の見直しや国内示減等による実績減などが要因であります。なお、平成24年度では、土木費が約6億円、農林水産費が約8億円と不用額は少額です。また、6軌虍颪約26億円で、教職員の退職手当の実績が見込みを下回ったもの、ぬ雲姑颪約14億円で安心こども基金による保育所整備事業費の実績減等であり、その他の費目についても、基本的には事業費の確定に伴う実績減等です。
2 例年、2月補正は、概ね1月執行分までは実績額を計上する一方、2月から3月執行分は見込み額での計上となるため、決算において事業費確定に伴う一定の不用額が出ることはやむをえないと考えています。特に25年度は、経済対策事業の内示確定が補正後となったことも大きな要因です。
3 しかしながら、最終予算を提案する上では、できるだけ事業実績に近いかたちで予算計上していくことが望ましいと考えています。決算額が予算額を上回り赤字決算とならないよう十分留意しつつ、国や市町、民間事業者等との情報共有のもと、事業等の状況に応じた的確な見積りとなるよう各部局に働きかけていきます。

(2)予算節約インセンティブ制度について

【口述内容】
 また、平成21年度当初予算編成において、予算の使い切りを是正するため、予算執行段階での工夫改善・経費節約を進め、その節約額を翌年度の予算要求枠に加算する「予算節約インセンティブ制度」が創設されましたが、平成25年度の経費節約により、平成26年度当初予算の要求枠に上乗せされたものはどの程度あるのか、どの部署がよく頑張っているのかなどをお聞きしたいと思います。

【答弁者:藤原財政課長】 未定稿

■2 企画県民部 平成26年10月8日(水)

1 21世紀兵庫長期ビジョンの推進について

【口述内容】
 財政状況に引き続き、21世紀兵庫長期ビジョンについての質問をさせていただきます。質問のポイントは、ビジョンの具現化の旗振り役となっているビジョン課の取組みについてであります。
 ご承知のように、21世紀兵庫長期ビジョンは2040年に向けて兵庫の未来像を描く、兵庫づくりの羅針盤として策定されました。創造的市民社会、しごと活性社会などの4つの社会像、そこから細分化された12の将来像を描かれ、人口減少・高齢化、国際化、地球環境・エネルギー問題などの課題に対応した未来の兵庫の姿を描かれています。ビジョン課におかれては、このビジョンの実現のために、特に取り組むべき5つの「行動目標」を示し、「全県ビジョン推進方策」などを策定されて事業の推進に取り組んでおられます。県民各層への普及啓発や、広報活動、各地域での地域ビジョン委員会の開催なども進めておられます。
 そんな取組みの結果、兵庫の姿はどのように変化してきたのか、県民の意識はどのようになっているのか気になるところです。県では実現状況や取組み成果を点検・評価する「兵庫のゆたかさ指標」という県民意識調査を実施されています。これは昨日もご紹介をさせていただきました。私はこの指標は大変重要なものではないかと考えております。なぜなら、この指標は長期的なビジョンの具現化もさることながら、日々県が行っている事業について、現時点での県民の意識を広範に知ることができるものであるからです。ですので、私はこの「兵庫のゆたかさ指標」の結果をつぶさに確認させていただき、この決算審査に臨んでいます。つまりは、平成25年度の予算執行の効果はどうであったのかを測ることができるのではないかと思っているわけであります。

 さて、その結果をみますと、財政状況での質問でも引用いたしましたが、昨年度の意識調査よりもマイナス評価になっている将来像の項目があり、あるいは55の質問項目の中に大変低い評価のものがありました。目標年次の2040年に向けた長期的な指標とは言え、経年評価でのマイナス評価や、及第点とは言えないあまりにも低い評価結果は大変気になりました。
 例示しますと、「自分にあった職業への就職や転職がしやすい社会だと思う」という質問に対し、「そう思う」、「まあそう思う」と回答した割合が6%、「年齢や性別を問わず、働きやすい環境が整っていると思う人の割合」は8.4%、「若者が希望を持てる社会だと思う人の割合」は10.1%などであります。
 低評価のものを施策別にまとめてみると、雇用・労働、若者施策、産業活性化、高齢者・障害者福祉、自然・エネルギー、災害への啓発、外国人施策などの分野となりました。これらの分野の事業執行は各担当課で進められるものですが、ビジョン課はこれらの低評価の分野の事業執行にどのように対応してきたのでしょうか。また、どのように県政に反映させてきたのでしょうか。

 それでは質問します。
 ビジョン実現へ向けたビジョン課の庁内における旗の振り方、つまり各担当課への働きかけや提言、叱咤激励などはどのような状況でしょうか。また、ビジョン課はこの「兵庫のゆたかさ指標」の結果を受けて、各担当課の事業執行とその手法について、どのような評価をされているか質問したいと思います。  

【答弁者:坂本ビジョン局長】
1 県では、県民が2040年のゆたかな兵庫の姿として描いた長期ビジョンの12の将来像を実現するため、平成25〜29年度を期間とする前期推進方策を策定し、県民、地域団体、NPO、企業等の主体的な活動と協働した取組を進めており、平成26年3月に、取組のフォローアップを行うための新たな指標を策定しました。
2 ご指摘の「兵庫のゆたかさ指標」は、県民一人ひとりの実感を捉える主観指標であり、人口減少への危機感の高まりや経済雇用情勢の変化、事件報道など様々な事象の影響を受けやすいことから、評価結果については、多角的な視点で、経年変化も踏まえて見極めていく必要がある。合わせて、推進方策の取組が県民のゆたかさの向上につながるよう、「全県ビジョンフォローアップ指標」により、推進状況を客観的に点検評価しています。
3 これらの指標は、県民はもとより、各部局とも情報共有しており、県では、ゆたかさ指標で低い評価の項目やフォローアップ指標で進捗が遅れている事業について、担当部局がその背景や原因を明らかにして、事業内容や執行方法等を見直すことで、着実に事業を展開しています。
4 また、施策充実にあたっては、別途策定した「安全元気ふるさとひょうご実現プログラム」により、年度ごとに重点施策のフォローアップを行うなど、全庁的な県政課題の進行管理や重要施策の立案を所管する政策調整課と連携しながら、両輪となって取り組んでいます。

2 広聴活動の推進について

(1)県政への反映の役割

【口述内容】
 「主要な施策の成果及び基金運用状況の説明書」の、事業実施の成果の欄(1)県民意向の把握と県政への反映では、「『県民意識調査』等を通じて、行政や暮らしに対する県民の意識・意見をより的確に把握し、県政に反映させた」と記載がありました。先程のビジョン課に対する質問の中でも「県民意識調査→兵庫のゆたかさ指標」を引用いたしましたが、広報課広聴室においても「県民意識調査」等を通じて県政に反映する機能があるとするならば、同様の業務を2ヶ所で行っていることになりますが、どのように整理されているのでしょうか。また、それぞれに異なる役割があるのか、お聞かせください。

【答弁者:浅田広聴室長】
1 広聴室では、毎年設定する年次テーマと生活向上感等を問う毎年度調査で構成する県民意識調査を平成7年度から実施しています。年次テーマについては、政策課題等の中から重要な行政計画、プログラムの策定や見直しなどを行う時期に合わせてタイムリーな事業を選定し、一方、毎年度調査は基本的な県民意識の経年変化を大きな潮流としてとらえ、その調査結果を行政計画等の策定や見直し、施策展開の基礎資料として用い、県民の意識・意見を県政に反映させています。 
2 「ひょうごの社会基盤整備を考える」をテーマにした平成25年度の調査では、今後の社会基盤整備の方向性に対する意識を設問にするなど、県民のニーズを把握し「社会基盤整備プログラム」の改定に活用しました。
3 このように県民意識調査では、その年に県政推進上重要なテーマとなる具体的な事業について直接県民に意見を問い、施策やプログラムに反映させていくという役割をもっています。なお、「兵庫のゆたかさ指標」県民意識調査については、県民の「ゆたかさ感」を通して、「21世紀兵庫長期ビジョン」の実現状況を点検・評価する役割となっており、それぞれの目的に応じて実施しています。

(2)県民から寄せられる県政に関する意見や要望等への対応

【口述内容】
 次に県民から寄せられる県政に関する意見や要望等への対応について質問します。
 「主要な施策の成果の説明書」や「事務事業評価資料」によりますと、県民からの意見や要望には、インターネットを活用した「県民モニター」や「さわやか提案箱」、本庁、県民局及び兵庫県民総合相談センターに設置されている「さわやか県民相談室」等において、迅速かつ的確にご対応をされていると記載がありました。年間数万件のご意見、ご要望、ご相談に、身近な県の相談窓口としてご対応いただいていることに心から感謝申し上げます。最近では消費者トラブルなどを含めて多種多様なご意見、ご要望、ご相談があろうかと思います。県ではそういったあらゆる相談に対して総合的に対応され、その場での解決や、専門相談窓口での対応が必要な場合には適切な案内などを実施されています。本当にありがたいと思っています。
 さて、事務事業評価資料には「さわやか県民相談」の事業において、毎年2万件を超えるご相談にご応対いただいているとありました。気になるのはその相談内容とご対応であります。この2万件を超えるご相談の内訳について、大まかにどういったものがあるのか教えてください。また、相談に対してきちんと解決まで導けているのか、相談を受けても力になれなかったことなどもあるのかどうか、その点についてもお答えください。
 最後に、相談件数に対して人員配置等、的確に対応できている状況にあるのか、体制の現状についてもお聞かせください。

【答弁者:浅田広聴室長】
1 さわやか県民相談は平成25年度実績で2万29件となっており、その内容は県税や職員などの「行政一般」4,981件、「暮らしや環境」3,826件、「仕事・産業」2,040件の順に多く、これら3項目が県民相談の約半数を占めています。
2 これらの相談は、ほとんど電話、面談での対応となっており、担当課に確認したり同席してもらうなどにより、その場で解決することを基本としています。ただし、行政に対する苦情や元来希望に応えられないような相談に来られる場合、相談を受けても力になれないこともありますが、そのような場合でもできるだけ耳を傾け、場合によっては他の窓口を紹介するなど親切な対応をこころがけています。
3 相談体制については、県民総合相談センターに3人、県民局等では阪神南と阪神北、東播磨と北播磨、中播磨と西播磨に各3人、但馬・丹波・淡路に各2人及び広聴室に2人、合計20人の県OBによる相談員を配置しており、ローテーションにより常時県民総合相談センターは2人その他は1人の相談員が対応しています。平成25年度は、相談員1人当り1日平均約7.9件の相談実績で過度な件数ではなく、また、体制に対する苦情等もなく、相談者に対するアンケートでも「満足」が約90%にのぼる評価を得ていることから、的確に対応できる状況であると考えています。

3 兵庫県立芸術文化センターの設備・備品等の更新について

【口述内容】
 地元の誇りであります兵庫県立芸術文化センターに一番近いところに住んでいる県会議員として、恒例の質問としたいと思っていますが、芸術文化センターの設備・備品等の更新についての質問をさせていただきたいと思います。

 この質問は、平成25年度予算特別委員会で私が質問をしたものの続編であります。あの時にご答弁いただいたことはどういう結果になったのかという確認の質問です。
 当時の予算特別委員会で、私はこのような質問をしました。芸文センターは開館以来、プロデュースオペラやコンサート、管弦楽団定期演奏会をはじめ、バレエ、ミュージカル、演劇、ダンスなど、年間約300本もの主催公演が展開されるなどホールの稼働率が大変高く、設備の消耗が激しくなり、また施設内の設備等の老朽化が進みつつあるので、修繕や更新などを今後どのようにするのかと質問しました。具体的には、舞台天井部にあるバトンを操作する操作卓や監視カメラなどの不具合、コンピューター関係、音響、照明、劇場の扉などの老朽化を心配しているということを申し上げました。

 林課長のご答弁では、「設備・備品についての改修計画を作成する前段階として、予備点検を行うこととしている。その結果を踏まえ、専門家や業者の意見も聞きながら、より効率的な施工方法、施工時期等について検討をしていく」とお答えになりました。私はこの予備点検というものがどのように行われたのか調べようと思い、決算資料を詳細に見させていただきましたが、見つけられず、よくわかりませんでした。ですので、この決算審査でそれらの結果、経過をお聞かせいただけたらと思います。
 平成17年10月にオープンして以来、今月で丸9年を迎えます。この予備点検の結果はどうであったのか、また改修計画はどのように立てていく予定なのか、質問します。

【答弁者:平野知事室長】
1 委員ご指摘のように、兵庫県立芸術文化センターは、開館から9年目を迎え、9月に公演入場者数が450万人を突破するなど高い稼働率のため、一部の設備等の消耗、劣化が進んでいます。
2 このため、平成25年度に、公演開催に影響する不具合が発生していた舞台操作卓及び監視カメラについて更新を行うとともに、その他の設備等についても、設計業者や専門業者の協力を得て、劣化状況等を調べる点検を実施しました。
3 この点検により、高稼働や耐用年数超過により劣化が進んでいる所、音響や照明など技術革新が進み当初の設備では現在のニーズに対応できなくなっている所、さらにバリアフリー化など社会的ニーズへの対応が求められている所など、今後、改修が必要になると見込まれる箇所を把握しました。
4 現在、この中から、劣化度や公演開催のための重要度等を勘案して、早期に優先的に修繕、更新が必要な箇所を精査・確定する作業を進めており、平成28年度以降の改修に向けて、早期に改修計画を策定したいと考えています。
5 今後とも、県民の芸術文化の創造と普及の拠点である芸術文化センターがこれまで得てきた高い評価を損なうことがないように、機能を適切に維持、更新し、安全・快適にご利用いただけるよう取り組んでまいりたいと考えております。

■3 農政環境部 平成26年10月14日(火)

1 「兵庫のゆたかさ指標」の農林水産業の調査結果について

【口述内容】
 まずは、今回の決算審査で私が最も重視している指標、県民の現在の意識や満足度などを測ることができる21世紀兵庫長期ビジョンに関する県民意識調査「兵庫のゆたかさ指標」の中から、農政環境分野の調査結果について質問をします。
 本年6月〜7月にかけて実施されましたこの「兵庫のゆたかさ指標」の質問に、「お住まいの市・町の農林水産業に、活気が感じられるか」というものがあります。「そう思う」、「まあそう思う」という方の割合を結果として示されていますが、全県で12.4%と大変低いと思われる評価となっています。県民局別に見ても、丹波で17.4%、淡路で16.2%などが上位で、決して高い評価とは言えません。まず、この調査結果について、農政担当部局としてどう認識されているのか、またどのような評価をしているのか、お聞きしたいと思います。
 また、この「兵庫のゆたかさ指標」は、2040年に向けた21世紀兵庫長期ビジョンが示す社会像を具現化することを目指す過程における県民の意識調査ですので、経年の変化がどうなっているのかという点が重要です。先程ご紹介した「お住まいの市・町の農林水産業に、活気が感じられると思う人の割合」は大変低いと申し上げましたが、昨年の割合はもっと低く、9.3%でした。つまりは1年で3%程度上昇したということで、これはこれで評価をしたいと思っています。
 そこで質問します。また、この割合が増えた要因として、この1年間でどのような事業あるいは成果が県民に評価されたと思われていますか?お聞きします。

【答弁者:寺尾総合農政課長】
1 「兵庫のゆたかさ指標」は、県民が本県の状況をどのように感じておられるかという実感を捉える主観指標であり、社会・経済情勢の変化などの影響を受けやすいと考えています。
2 今回の調査結果である農林水産業の活気については、他の指標と比較すると低い値となっていますが、主観指標であり、従事者の高齢化や不足、耕作放棄地の増加、さらには本県経済における農林水産業のウエイトが低いことなど農林水産業に関する一般的な課題が県民の意識に影響しているのではないかと考えています。
3 また、昨年に比べて評価が上昇した点については、平成25年度に、’清箸任蓮▲灰Ε離肇螳蕕倏惜,痢特に有機栽培技術の指導や新たな販路開拓への支援の結果、首都圏も含めて「コウノトリ育むお米」の販売が拡大したこと、海外におけるプロモーション活動の結果、新たにタイ、シンガポール、EUへの神戸ビーフの輸出が始まるなど、県産農産物の海外輸出が拡大していること、水産業では、観光とタイアップした販売プロモーションの結果、西播のかきのブランド化が進んでいることなどが社会的な話題となり、評価が上昇したのではないかと思っています。
4 我々が取り組んでいる施策の評価については、主観的な指標とともに、客観的な指標も加え、多角的な視点で経年変化も含めて見極めていく必要があると考えています。
5 このため、長期ビジョンやその分野別計画である農林水産ビジョンにおいては、これまでからあらかじめ設定した点検指標により、施策の推進状況を客観的な形で点検・評価しているところであり、今後とも、委員ご指摘の県民意識調査の評価も十分に踏まえながら、PDCAサイクルによる適切な評価検証に一層取組み、施策の実施や企画立案に結びつけていきたいと考えております。

2 大きな不用額について

【口述内容】
 次に、額が大きくて少し目立つ不用額について質問、確認をします。不用額については財政状況の質問でも全体的なことを確認させていただいております。決算審査ですので、議決された予算がどのように使われたのか、なぜ不用額となったのかを確認せねばなりませんので、よろしくお願いします。
 さて、農政環境部局の中の不用額が予算現額の20%を超えている2つについて質問します。1つは、款・農林水産費の、項・農業費、目・植物防疫費です。予算現額21億5,777万8千円に対し、22.76%の4億9,119万5,400円が不用額となっています。2つ目は、項・水産業費、目・漁港建設費で、予算現額39億9,403万6千円に対し、20.97%の8億3,752万4,729円が不用額となっています。
 不用額が大きいとか小さいとかで、良い悪いと判断するものではないことは理解していますが、不用となるには理由があるはずですので、その理由を確認したいと思います。
 
【答弁者:池田総務課長】
1 (項)農業費(目)植物防疫費の不用額約4億9千万円については、ウメ輪紋病緊急防除事業において生じました。
2 この事業は、国の基準に基づき緊急防除区域内の感染樹とその周辺にある感染が確認されていないウメ、モモ等約7万4千本の処分費等を予算計上したが、々颪僚菠方針が平成26年1月末に本県での発生状況を踏まえて変更され、特に感染リスクの高い生産園地等を優先することとなり、対象樹が約2千本減少したこと、∧篏額算定の基礎となる樹の規格が想定より小さかったことが要因となって、国が指定した全対象樹を処分したものの、結果的に補償費と処分費が減額となりました。
3 (項)水産業費(目)漁港建設費の不用額約8億3千万円については、公共事業漁港改良事業で約8億円が不用となりました。
4 主な理由は々颪梁竸漫β冂吐箸寮澤彜霆爐年度途中に改定され、事業執行計画の見直しを行ったこと液状化対策工事を計画していた箇所において、土質調査等の詳細な調査を実施し、液状化の危険性を判定した結果、対策工事を行わないこととしたこと、9餮吠篏の内示減などが要因であります。
5 これらの不用額は予算編成後の予見し難い事情変更等によるものであり、やむを得ないものと考えています。今後とも、予算編成にあたっては、的確な見積もりを行うよう留意していきたいと考えております。

3 野菜ICT産地モデル事業について

【口述内容】
 野菜の生産量向上及び農家所得の向上のために、ICTを活用した先導的産地モデルシステムを実証試験し、県下の国指定産地等へ普及を図ることを目的とされた、この「野菜ICT産地モデル事業」の成果と効果について質問したいと思います。
 この事業は、平成25年度の1年で完結したということです。民間企業にもこういったICTを活用した農業支援ソフト、システムがありますが、非常に高価で使いづらいということから、県自らがこのシステムを開発し、農家の皆さんへ提供されたということであります。「兵庫県野菜産地管理システム」という名称になっているようですが、このシステムの中で農作業の計画を立て、的確に実施し、記録を残し、次に生かすというサイクルを管理するようです。
 同じ作付面積で生産量の向上が図れ、また所得向上も実現できればこの上ないことであります。しかし、この事業の状況についてヒアリングさせていただきましたが、まだ利用者が多いとは言えず、このシステムの利用の何年かのデータ蓄積があってこそ生産量の向上につながるということで、現在目に見えた大きな成果は出ていないのではないかと感じました。
 せっかく構築されたシステムです。多くの農家さんに活用していただきたいと思っておりますが、現在までの取組み状況と今後の方針について質問したいと思います。

【答弁者:新岡農林水産局長】
1 産地間競争に打ち勝つためには、実需者や消費者ニーズに的確に対応できる生産体制が求められ、栽培状況の即時データ化、そのデータに基づく高い技術レベルで栽培が可能となる仕組みをつくることが必要です。
2 本県では、平成25年度に「野菜ICT産地モデル事業」に取り組み、キャベツの国野菜指定産地である兵庫六甲農協と兵庫南農協と連携して農家や営農指導員の意見を聞きながら、産地が取り組みやすいシステムの開発を行いました。
3 現在、システムの導入促進等を目的に平成25年度に設立した「兵庫県野菜ICT活用研究会」を通じて、県内の野菜生産量の約6割を占める国野菜指定産地24産地を中心に、現地研修会やセミナー等を開催し、うち14産地がシステムを活用しています。これは県下の生産量の約5割に相当します。特に、野菜生産が県下で最も盛んなあわじ島農協では、営農指導員がタブレットを持ち、本システムを使って病害虫の発生や生育状況等の情報を瞬時に共有し、産地全体で迅速な栽培管理の徹底を図り、品質や生産量の向上を推進しています。
4 今後は、全ての国野菜指定産地への導入を目指し、農協や生産部会を中心にシステム活用を働きかけ、生産性と収益性の高い野菜産地の育成を行い、競争力の強い兵庫の農業を実現したいと考えております。

4 「ひょうごの乳牛」乳量・乳質アップ推進事業について

【口述内容】
 但馬牛や神戸ビーフが注目されている中、乳牛についても把握しておきたいと思いまして、この「ひょうごの乳牛」乳量・乳質アップ推進事業についての質問をさせていただきます。
 この事業は、県内の生乳生産基盤を確保するため、経産牛1頭当たりの乳量と乳質を向上させることを目的として、平成24年度からスタートした事業であります。以前からこうした取組みはなされてきたそうですが、平成24年度からは、北海道から高い能力を持った乳用牛を購入する経費の補助、そして優良な精液の購入補助を新たに始められました。その他、遺伝的能力の高い後継牛の北海道預託や乳用牛群能力検定を活用した飼養管理なども含めて、平成32年度までに高品質な生乳を1頭当たり1,000kgアップさせるということを目標に事業を進めてこられました。平成27年度の経産牛1頭当たりの生産量は、8,617kgを目標とされています。
 さて、事業は概ね順調に推移しているとの印象がありますが、今後の酪農業界は、TPPなどの影響があることも考えられ、厳しい環境下に置かれる可能性があります。県民の一人としては、新鮮で高品質な牛乳や乳製品を県内消費者などに届けて欲しいと願っておりますので、ぜひ今後も不断の努力を続けていただきたいと思っています。
 それでは質問します。本事業の平成25年度の成果、効果と、今後の見通しについてお聞かせください。

【答弁者:山根畜産課長】
1 西日本を代表する本県の酪農は、高齢化等による生産者の廃業により生乳生産量は減少しつつあるため、1頭あたりの乳量を増加させ、生産性を高める必要があります。
2 そこで、1頭あたりの年間乳量を平成32年度までに1,000團▲奪廚気擦9,182圓箸垢襪海箸鯡槁犬箸靴針椹業を平成24年度から実施しています。
3 本事業では、低乳量牛を淘汰し、高乳量牛を増加させるため、)務て擦ら乳量12,000坩幣紊瞭牛の導入、∋鵑90%の確率で生まれる性判別精液の利用を推進し、酪農家によるこれらの取組に対する経費助成を行っています。
4 平成24、25年度ともに計画どおり、高乳量牛を100頭導入し、性判別精液を800本利用した結果、平成25年度の1頭あたりの乳量は8,212圓箸覆蝓夏の厳しい暑熱の影響があったものの目標の8,278圓魍気傭成しました。
5 平成27年度の事業終了後は、本事業による導入牛や誕生してきた牛の能力を十分に発揮できるよう酪農家への適切な飼養管理指導を実施することにより、乳量1,000團▲奪廚量槁犬話成される見込みです。
6 これら取組により、生乳生産量の維持・確保を図り、県民に新鮮で安全安心な牛乳を安定的に供給してまいりたいと考えております。

5 特定外来生物被害対策事業について

【口述内容】
 県では、近年急速に分布を拡大し、農業や生活環境において深刻な被害を及ぼしているアライグマ、ヌートリアの排除を実現するため、特定外来生物被害対策事業を進めておられます。アライグマやヌートリアに関する科学的データの蓄積が少ない中、森林動物研究センターでその生態について研究されるとともに、効率的な駆除の方策の検討や指導などの対策を講じておられます。アライグマ、ヌートリアの生息頭数の推移は不明という中で、農業被害は依然として高い水準にあり、今後も拡大する懸念があることから、市町や農家さんなどとともにさらなる捕獲対策の強化を図る必要があります。

 さて、平成25年度の事業結果でありますが、年間捕獲頭数の目標7,000頭に対し、結果は約5,000頭とのことで目標に達しておらず、また被害面積にしても目標の30haに抑えたいところ、大幅に上回る37haという結果になったようです。大変厳しい結果となっているようですが、まず平成25年度の事業結果をどのように評価しておられるのかをお聞きするとともに、今後の対策に向けてどのような改善が考えられるか、ご所見をお聞きします。

【答弁者:梅谷環境部長】
1 特定外来生物による被害は、依然として減少しておらず、さらなる捕獲の促進が必要と認識しています。生態や行動特性が未解明で、効率的な捕獲技術が確立されていないのが実状です。
2 アライグマ等小動物は、家屋内や農地等に出没するため、わなによる捕獲が主体となります。外来生物法では、市町の「防除実施計画」に基づき、被害住民等が捕獲技術講習会等を受講すれば、狩猟免許を所持していなくても、わな捕獲ができる制度があります。
3 この制度を活用し、篠山市大山地区では、森林動物研究センター・市などと協働して、集落一体となり、わなの見回り等地域ぐるみの捕獲対策に取り組んだ結果、農作物被害や生活被害が激減するなどの効果が上がっており、全国的にも優れた事例となっています。
4 こうした取組みを全県に広げるため、県では、25年度から地域住民等に捕獲指導を行う「ストップ・ザ・獣害」に取り組むとともに、捕獲、処分の経費を助成しています。
5 今後も、センターのノウハウを生かしながら、県・市町・地域住民が連携して、より効果的な体制を整備し、被害の撲滅を目指して捕獲を徹底していきたいと考えております。

■4 県土整備部 平成26年10月15日(水)

1 大きな不用額について

【口述内容】
 決算審査ということで、県土整備部所管の中で特に不用額が大きく、目立ってしまっている項目について、どういった理由で不用となったのか、その理由をお尋ねします。
 款・土木費の、項・港湾空港費、目・港湾建設費が、予算現額84億1,961万円の約20%、17億443万円を不用としています。節まで見ると、委託料の不用額が50%を超えていますが、どのような場所の、どんな事業が執行されなかったのかなど、その詳細な理由を教えてください。また、事業執行されなかった影響についてもご答弁願います。

【答弁者:土江港湾課長】
1 平成25年度港湾建設費の決算不用額は17億443万円となっています。
2 これは、平成25年度2月の緊急経済対策補正にあたり、津波防災インフラ整備5箇年計画やインフラメンテナンス10箇年計画に位置づけている事業等について、出来るだけ前倒しして実施すべく国に補正予算要望を行い、その要望額を踏まえて県の補正予算を計上していましたが、補正後にあった国の内示が県の補正予算額に及ばなかったことにより発生したものです。
3 国からは、全国的に補正予算要望額が大きかったため、十分な予算措置ができなかったものであり、他府県に比べ兵庫県の内示額が特段低いわけではないと聞いています。
4 要望していた尼崎西宮芦屋港や南あわじ市の阿万港海岸における老朽化対策工事、東播磨港や津居山港における老朽化対策調査設計業務委託等について、内示額と補正要望額とに乖離がありましたが、年次割を工夫するなど調整し事業進捗に大きな遅れが生じないよう努めているところです。
5 今後も、国において経済対策などの補正予算が組まれた場合には、積極的に要望していくとともに、国と情報交換を密にし、的確に情報を掴み、適切な予算計上となるよう努めてまいります。

2 景観支障建築物等除却費助成事業について

【口述内容】
 この質問は、私が一般質問や平成25年度予算特別委員会で取り上げたもので、良好な景観形成を推進するために景観の支障となっている、又はその恐れのある管理不全状態にある建築物等を、自ら除却する場合に除去経費の一部を助成するという新規事業でありました。決算審査ですので、その事業結果について確認をしようと思い、質問をすることにしました。
 当時のご答弁では、「事業の進め方については、改正条例による指導・助言等を的確に実施することに併せて、助成に際しては、県民の景観形成を支援している公益財団法人兵庫県まちづくり技術センターに申請窓口を置くとともに、ホームページや市町広報誌への掲載等により十分な周知を図ることで、景観支障建築物の所有者等の自主的な景観改善の対応を促していく」とありました。この事業は件数としては4件、予算としては600万円を計上されていました。
 そこで質問します。まず、この景観支障建築物等除却費助成事業の実施結果はどのようなものになったのか。また、この取組みにおける市町との連携はどのようになされてきたのか、質問します。

【答弁者:柏木景観形成室長】
1 昨年10月に施行した景観条例の改正において、景観形成が特に必要な区域で景観上支障となっている建築物の所有者等に対し、改善を指導・助言、勧告、命令できる制度を創設しました。また、これに併せて、条例に基づく指導・助言を受けた所有者等が自ら除却する場合、その費用の一部を助成する「景観支障建築物等除却費助成事業」を創設しました。
2 平成25年度では、〇業開始が10月で実施期間が半年しかない中で物件や所有者の調査に時間を要したこと、対象物件の所有者との協議が難航したことから、本事業の活用実績はありませんでした。しかしながら、朝来市内の国道312号沿道において、閉鎖されたパチンコ店及びドライブインの計2件が所有者により自主的に除却されるなど、昨年度の条例改正の趣旨は着実に理解されつつあると考えています。
3 市町との連携については、景観行政は市町においても重要な位置付けを占めることから、本施策の必要性について十分理解し、対象建築物の所有者等の特定や連絡・相談などに積極的に協力していただいております。
4 なお、今年度は、本事業を拡充し、建築物等の除却経費に加えて外観に係る改修経費を助成対象としました。これを活用し、現在、神河町の景観形成地区内に長年放置された老朽空き家の改修工事が実施されているところです。

3 西宮北有料道路の早期無料化への取組みについて

【口述内容】
 本件は、平成23年9月定例会の私の県会議員としての初めての一般質問で取り上げたもので、計画値を上回る収支状況であることを受けて、当初計画の平成32年度末から平成29年度末へ、通行無料化の3年前倒しを知事に決断していただいた案件であります。その後、平成25年の予算特別委員会でもその後の取組み方や計画について質問をさせていただきました。
 予算特別委員会での当時のご答弁では、平成29年度末の無料化に向け、3点に取り組んでいるということでした。1点目は、休日夕方の船坂交差点の渋滞対策、2点目は老朽施設の修繕・更新、3点目は道路公社の現地管理事務所を廃止した後の新たな管理体制の整備。通行無料化までにはまだ3年半あり、1点目の船坂交差点の渋滞緩和に資する新名神高速道路の整備は平成28年度末共用に向け順調に進んでいるようでありますが、後の2点について、毎年着実に通行無料化に向けての取組みがなされているか、というところが気になります。
 そこで質問します。平成25年度の取組みはどのようなものがあったのか、そして今年度を含む今後の計画についてはどう考えておられるのか、お聞きします。

【答弁者:糟谷土木局長】
1 西宮北有料道路については、平成29年度末に無料化し、県管理道路として円滑に移管できるよう、老朽施設の修繕・更新や新たな管理体制の整備に取組んでいます。
2 平成25年度の取組みとして、老朽施設の修繕・更新については、「ジェットファンの運転操作に必要な風向風速計の更新」、「トンネル内の隆起した舗装面を修繕する工事の設計」、「ジェットファンや防火設備の更新等に関する設計」を実施しました。新たな管理体制の整備については、無料化に伴い管理事務所が廃止されることから、トンネル内の非常電話が、直接、警察や消防局に繋がるようにするなど、火災や重大事故発生時における通報・伝達システムの概略をとりまとめました。
3 今年度は、トンネル内舗装修繕工事やジェットファン交換工事等を実施するとともに、緊急時における西宮土木事務所、警察、消防局の詳細な役割分担を検討します。引き続き、平成27年度以降も、交通監視カメラやジェットファンを土木事務所で遠隔操作できるよう工事を実施していくなど、計画的かつ着実に進めていきたいと思います。
4 西宮北有料道路は、計画どおりの料金収入が得られており、今後とも、西宮市をはじめとする関係機関と協力しながら、予定どおり平成29年度末に無料化できるよう取組んでいきます。

4 緊急輸送道路沿道建築物耐震化助成事業について

【口述内容】
 南海トラフ巨大地震等の大地震が切迫する状況の中、大規模災害時における緊急物資の輸送や住民の円滑な避難を確保することは減災の観点から有効であるとして、県は緊急輸送道路沿道建築物耐震化助成事業を実施されています。この事業は平成23年度からスタートされています。災害時における緊急物資の輸送、避難路の確保の観点から、緊急輸送道路を閉塞する恐れのある建築物の耐震診断、耐震補強設計又は耐震改修工事等に要する経費の一部を補助するこの事業は、大変意義深い事業だと評価しています。
 しかし、この事業で掲げられた目標は、平成27年度までの5年間に、建築物33棟というものですが、残念ながら平成25年度までの3年間の累計でたったの4棟という実績であり、今年度の見込みもお聞きしましたが、5棟増えて合計9棟となる予定とのことでした。目標には到底届かない状況であります。
 基本的には建築物の所有者の決断と覚悟が必要であり、当該地域の市町が窓口となって推進していくものだと聞いておりますが、この推進状況については少し心配をしております。
 この事業は平成27年度までということになっております。せっかくの制度でありますから、緊急輸送道路に指定されている路線の中で、耐震に不安があるのではないかと思われる建築物について、ピンポイントに、積極的に耐震診断や補強、改修工事を勧めるなどの働きかけをもっと積極的にやるべきではないかと思いますが、この状況をどのように認識され、今後どのようにされるおつもりか、質問します。

【答弁者:小南住宅建築局長】
1 本事業は、東日本大震災により、緊急輸送道路の機能確保の重要性が明らかとなったことから、市町の取り組みに県が支援する補助制度として、平成23年度に創設し、現在では神戸市など6市で事業化されています。
2 これらの市では、広報誌やアンケート等により制度の周知・活用に努めてきましたが、その実績は今年度末で延べ9棟にとどまる見込みで、目標に対して低調な状況です。これは、前面道路の輸送機能を確保するために耐震化するという制度の目的について、所有者の理解を得られにくいことが主な原因と考えています。
3 そのなかで、昨年度に耐震改修促進法が改正され、沿道建築物の耐震化が必要な緊急輸送道路等を耐震改修促進計画に位置づけることで、耐震診断の実施を指示すること、または義務づけすることが可能となりました。県では現在、計画への位置づけを検討するため、主な緊急輸送道路を対象に、沿道建築物の実態調査を行っているところです。
4 今後、その調査結果を基に、緊急輸送道路を計画に位置づけ、広く県民に対し耐震化事業の重要性を周知してまいります。また、道路を閉塞する可能性が特に高い建築物の所有者に対しては、個別に働きかけることにより、事業を効果的に推進していく予定です。

5 建設業新分野進出支援事業について

【口述内容】
 この事業は、建設業者の他分野進出による建設産業の活力再生、建設業従事者の就業機会の確保を目的として、平成22年度から始められた事業であります。正直な感想を言うと、こういう事業があったのかと驚きました。現在では、建設人材の不足で入札不調になるなど、建設業界は大変活発でありますから、当時この事業を検討されたであろう平成21年度頃の景気はまだ冷え込んでいたんだなあと思い知りました。また、民主党政権時代の、公共事業等の政策転換も影響したのかなあと振り返っておりました。
 さて、この建設業新分野進出支援事業ですが、建設業の活力の再生を目指し、農業や林業、漁業、医療・福祉、環境分野に進出する中小企業に、補助対象経費の2分の1以内、限度額50万円を補助されるとなっていますが、平成22年度からの補助実績の推移を見てみますと、平成22年度で10者、平成23年度で8者、平成24年度で10者、平成25年度では2者となっています。平成26年度、本年度ではなんと現在の時点で0ということであります。世相を反映しているということなんでしょうが、補助申請が無い以上、今後のこの事業の存続については、廃止を含めて検討せねばならないのではないかと感じております。
 それでは質問します。平成25年度の2者という補助実績を含む、これまでの取組みについてどう評価しておられるか。今後についてはどうお考えなのか、お聞きします。

【答弁者:林建設業室長】
1 建設業新分野進出支援事業については、県内の建設投資が全国のピークであった平成4年度の3.8兆円と比較して平成20年度は2.0兆円とほぼ半減するなど、建設業を取り巻く経営環境が厳しいことを考慮し、建設産業の活力の再生や建設業従事者の雇用の安定につなげるため、平成22年度に創設しました。
2 これまで、野菜・果樹等の生産・販売を行う農業分野や訪問看護ステーションなどの福祉分野のほか、環境、林業、医療分野への新たな事業展開を支援してきました。
3 一方、県内の建設投資は、国の緊急経済対策や県の補正予算の編成等による景気回復を追い風に、平成24年度から上昇に転じ、建設産業の経営環境は好転しています。これに呼応して建築・土木・測量技術者の県内の有効求人倍率は、平成22年度0.75倍であったものが平成25年度には2.45倍に上昇しました。
4 このような中、本事業の平成25年度の取組状況は、環境保護・省エネに資する資材等の研究開発・販売事業など環境分野への支援件数が2件、補助金交付額が45万7千円と、それまでの3カ年が毎年概ね10件、400万円程度の実績だったことに比べて大幅に減少しています。また、今年度は現在のところ申請はありません。
5 以上の状況を踏まえると、本事業は5年間の事業期間を経て一定の役割を果たしたものと考えており、来年度予算編成に向けて見直しを検討していきたいと考えています。

■5 企業庁 平成26年10月17日(金)

1 これまでの経営ビジョンと新・経営ビジョンについて

(1)10年間に達成したこと、実現できなかったこと

【口述内容】
 本年4月に、平成35年度までの向こう10年の企業庁の目標を設定するビジョンが策定、発表されました。
 このビジョンの位置づけは、企業庁事業の方向性を示す最上位の目標とされ、これからの時代の潮流や社会経済情勢の変化を踏まえた中長期的な経営の基本方針、経営目標、事業別の経営方向を定めておられます。現在までに展開されてきている「地域整備事業」、「水道用水供給事業」、「工業用水道事業」、及び「企業資産運用事業」の4事業については積極的な事業展開と一層の収益向上を図るために目標値を設定されて営業されているところです。

 そんな新たなビジョンのもと、これからの10年に向けて走り出しているところだと思いますが、この決算特別委員会は、平成25年度の各事業について審査をするとともに、平成15年に策定された、前の企業庁経営ビジョンで掲げられた 概ね10年の間の目標や方針などについて、どのように取組んでこられたのか、その確認ができる絶好の機会ではないかと思いました。

 平成15年に策定された経営ビジョンでは、「成熟社会に対応した企業庁のあり方」という章で基本方向、基本目標、個別目標、経営方針を定められ、「経営基盤の強化方策」という章でマネジメントシステムの確立や収入確保の強化として、各事業についての個別目標を定めるとともに、費用の効率的執行や新規事業の展開などについて言及されています。「簡素で効率的な組織体制の構築」という章では、事業に応じたプロジェクトチームの活用や適正な定員管理、人材の確保と活用などについて触れられています。また、最後に県民への説明責任の確保、透明性の向上、会計制度の見直しについての記述もあります。

 色々なことがあった10年だったと思います。決算特別委員会というこの場で、平成25年度の決算も含めた10年間の歩みはどうだったのか、総括していただければと思います。

【答弁者:伊藤総務課経営企画参事】
1 企業庁のこれまでの10年を振り返ると、/綟算業では、全国的に高い料金水準にある∋楡澆梁竸眠修進んでいないC楼萓鞍事業では、事業着手から相当な年数が経過しているにもかかわらず、分譲が進んでいないで屠甓奮惴園都市の2・3工区などについて、事業化が見込めず事業進度を調整しているキ衞管饌罎蓮経営が悪化しているなどの課題がありました。
2 これらの課題に向けて取組み、/綟算業では一定の料金引下げを行い、安全で安心な水道用水を供給し、工業用水道事業では、全国的に見ても合理的な料金で、安定的な工業用水を供給し、J神21年度までに施設の耐震補強を行い、アセットマネージメント推進計画に基づく施設の更新・修繕を計画的に進めました。ッ楼萓鞍事業では、産業用地等208.0haに96企業が立地し、住宅用地34.2haに1,143戸の住宅を供給しました。Ν衞管饌罎任蓮▲蝓璽好丱奪や減資・増資などの経営支援を行い平成21年度以降は、5期連続の黒字を確保しています。また、Ш得顕椎愁┘優襯ーの普及拡大と保有資産の有効活用を図るメガソーラープロジェクトを展開しています。
3 その結果、企業庁事業においては、平成20年度以降は、6期連続の黒字を確保し、健全経営を維持しています。
なお、今後も解決していくべき課題はあるものの、県民福祉の増進と地域の均衡ある発展への一助となっているものと考えています。

(2)企業庁のあり方と新たな事業展開

【口述内容】
 この新旧の経営ビジョンに記載されている企業庁のあり方、そしてその役割や経営方向を眺めていると、公営企業としての在り方について、その時代に応じたキーワードが記載されていることがよくわかります。
 例えば、平成15年策定のビジョンと本年平成26年に策定されたビジョンに、まず共通して出てくるワードとしては、「生活・産業基盤の確立」、「県土の魅力・活力を高める」、「県民福祉の増進を図る」というものがあり、同時に事業の手法として「民間でできることは民間に任せる」、「選択と集中」というワードがありました。そういったワードは公営企業らしいものであると思いました。
 その一方で、平成26年度のビジョンに新たに出てきたワード、フレーズもあります。いくつかご紹介しますと、「地方分権の推進を踏まえて、市町と協働して事業の展開を図っていく」や、「社会的な課題解決に取り組むソーシャル・イノベーションなどの観点から事業を展開する」、他には「事業の必要性を見直しする」というものです。いずれも今後の企業庁の可能性、存在意義、そして必要性などについて、どうあるべきかと思慮されたことが滲んでいる表現や視点だと感じました。
 そして、ビジョンの後半には新たな事業展開の検討という章があり、「健康・環境・観光・教育などの分野の社会課題を収益事業の中で解決する取組みが注目されている」と書かれてあり、事業例として、健康分野ではスポーツ施設や高齢者向けマンション、グループホーム、介護老人福祉施設、観光分野では温泉・宿泊施設などが掲げられています。
 私は、企業庁の新たなビジョンや視点に一定の理解をしておりますが、やはり「民間でできることは民間に任せる」ということをベースに、公営企業でしかできないことに意識を置きながら、新たな事業展開を検討していただきたいと思っていますが、現在はどのような観点でお考えでしょうか。ご所見をお聞きします。

【答弁者:米田企業庁次長】
1 企業庁が果たすべき「地域振興・県民福祉の向上」を実現するためには、社会経済情勢の変化に伴う県民ニーズを的確に捉えて対応する必要があります。
2 これまで企業庁は地域整備事業などの大規模開発型事業を展開してきましたが、こうした事業を民間が担えるようになってきています。県民ニーズに合った良質なサービスを民間が提供できるのであれば、こうした事業は民間の手に委ねるべきです。地域整備事業では平成30年度に土地分譲率90%の目標を達成する見込みであり、これからの企業庁のあり方を考えるべき時期に来ています。
3 これからの10年を考えるとき、人口減少社会の進展や社会経済情勢の大きな変化等により住宅や産業用地に対する需要が減少する一方で、人々の価値観の多様化が進み、健康・環境・観光・教育などの分野での取り組みが注目されていることから、企業庁に求められる役割もこうした県民ニーズ、社会ニーズに対応した領域に変化していくことが見込まれます。
4 公営企業としての「独立採算性」を十分に考慮した上で、民間と競合するのではなく、企業庁が先導的に取り組むことにより、民間の活力の呼び水につながるような新規事業の展開を、ソーシャルイノベーションを実現する観点から検討してまいります。環境に配慮した再生可能エネルギーの普及拡大のため、現在企業庁が進めている「メガソーラープロジェクト」は、そのような取り組みの一つと考えています。
5 企業庁事業の今後の展開においては、|楼茲凌橋宗Ω民福祉の向上、∋業の選択を徹底し、限られた資産・人材を集中的かつ効率的に投下し、7鯀慣弍弔琉飮、の3つの基本的な考え方に基づき進めていきます。

2 地域整備事業の結果について

【口述内容】
 企業庁が取り組む4事業については、概ね順調に推移されていると高い評価をしているところです。しかしながら、地域整備事業についてはこれまでの事業の進捗について少し確認しておかなければならないと感じています。

 平成25年度の経営評価の資料を見させていただきました。この地域整備事業だけ、設定された目標を下回る項目が多くありました。
 例えば、営業収支比率は99.2%で、目標の100%以上を達成できませんでした。これは毎年続いているものであり、根本的に営業収支の内訳をシビアに見直さなければならないのではないかと思いました。また、産業用地等の分譲・定期借地の面積ですが、目標の12.5ha以上に対して10.6hという結果。住宅用地の分譲・定期借地の面積は目標7.6ha以上に対して4.4haという結果。さらに貸付建物(貸店舗等)の入居率は目標92%以上に対して78.9%という結果。住宅の貸付は目標92%以上に対して61.9%という結果。これらに連動した目標になりますが、職員1人あたりの営業収益も、目標95百万円以上に対して81百万円と結果になりました。また、経費削減の取組みとして、工事コストの縮減率を目標6%以上と設定していましたが、1.9%という結果になりました。
 
 事業全体の経営結果としては、受取利息等の営業外収益の確保により経常利益は黒字を確保していますが、営業目標を、項目別に見てみると寂しい結果となっています。総括のコメントとして、淡路地域や神戸三田国際公園都市の分譲が進まず、また播磨地域の住宅・店舗の貸付が低調であることから思い切った取組みを行う必要がある、とあります。
 さまざまに変化する環境の中で、相手あっての商売でもあり、営業的に大変なことは承知しておりますが、さらなる努力と工夫や、人材面での強化、民間とのタイアップ、さらなる情報リソースの確保などが必要だろうということを申し上げなくてはいけません。
 そこで、平成25年度の地域整備事業の実施結果と成果について、どのように評価しているか。また今後の見通しと、事業推進についての意気込みをお聞かせいただきたいと思います。

【答弁者:末盛総務課長】
1 平成25年度は景気の回復や26年4月の消費税率アップが予定され、住宅の購入が進む等地域整備事業にとっては好条件があったにもかかわらず、用地分譲等の経営計画目標を達成できなかったことを厳しく受け止めています。
2 土地分譲収入は減少したものの、一般管理費等の節減努力の結果、昨年度より経常利益は増加したが、課題は認識しています。具体的には、産業用地については淡路津名地区で分譲実績がなく、播磨地域では大型案件がなかったこと、住宅用地については、全体としては前年度を上回ったものの阪神地区が計画に届かず、播磨が依然として低調であることが主な要因です。
3 このような状況に対し、播磨科学公園都市については、新たな活性化方策が不可欠であり、「播磨科学公園都市活性化推進協議会」を設置し、更なる賑わいづくりの検討を進めているところです。また、今年度から、研究開発型企業の立地に対し分譲価格を割り引く制度を創設するなど、研究開発型企業の立地を促進しています。
4 淡路津名地区では、あわじ環境未来島構想支援割引制度を活用し、環境配慮型企業等の立地を促進するとともに、地元を中心に情報発信・情報収集を強化し、分譲を促進しています。
5 住宅分譲については、ハウスメーカーとの共同分譲、一括民卸や事業提案競技方式によりパナホーム(株)がスマートシティを整備するなど民間と協働した販売展開を進めており更なる販売促進を図ってまいりたいと考えております。
6 これらにより、平成30年度末で分譲進捗率約90%の目標達成に向けて取り組みます。

3 人材の確保と資質向上の取組みについて

【口述内容】
 地域整備事業を中心に、各事業を着実に進めるにあたっては優秀な人材の確保と、職員の資質向上に向けての取り組みが必要なのは言うまでもありません。新旧のビジョンにおいても、人材の確保と資質向上の取り組みについて言及されています。

 平成15年の経営ビジョンには、「人材の確保と活用」の項目に、「民間からの人材の登用」とあります。専門的な知識を必要とする場合は、アドバイザーや職員として外部から登用をする、あるいは銀行・商社、住宅関連業界等からのUターン職員を優先的に配属すると記載されていますが、実際に平成15年度からの10年の間に、今申し上げたようなことはどの程度実現していたのでしょうか。
 また、「職員の資質向上」の項目に、「民間企業との交流」とあり、民間の経営手法やコスト意識の習熟等を目的として、商社や住宅販売会社等へ派遣する「民間会社への派遣研修制度」の積極的な運用や、企業庁関係課に、民間からの研修生を受け入れる制度の導入を検討するとありますが、これらもどの程度実現したのでしょうか。聞くところによると、「民間会社への派遣研修制度」は平成18年を最後に実施できていないと聞いています。
 さらには新ビジョンにおいても、民間企業等における実務体験を通じて、民間コスト意識や知識・技能を習得する「民間企業等派遣研修」などを実施し、職員の総合的な資質の向上を図り、公営企業としてのコスト意識の涵養、経営マインドを持った人材を育成するとありますが、本当に実現できるのか疑問視していますが、人材の確保と資質向上の取組みについてどのようにお考えか、質問します。

【答弁者:末盛総務課長】
1 外部からの登用については、先端科学技術研究支援センター所長を播磨科学公園都市の企業誘致アドバイザーとして任用(H10〜H15)し、SPring-8に関連して立地可能性がある企業についてご意見をいただき、これを基に企業訪問を展開しました。その後、より効果的に企業誘致につながる方策として、建設業社や不動産業社などから立地情報を収集する企業誘致サポーター制度に移行(H17)し、提供いただいた情報から播磨科学公園都市の企業誘致の実現につながったものです。
2 経験者採用職員については、民間企業での経理経験や営業活動、都市開発、金融機関での法人への貸付審査などを経験したことのある職員が、平成15年以降、30名が企業庁に在籍しました。その内、企業庁が最初の職場となった職員も7名おり、企業誘致・分譲担当や経理担当などで即戦力として活躍しています。
3 民間企業への派遣研修は、受け入れに協力いただける企業を確保することが難しいことから、平成18年度の1名のみの実績であるが、大手の住宅・建設会社で職員を受け入れていただき、モデルハウスでの来場者対応や企業からの情報収集など約1ヶ月にわたって民間の営業活動の現場を経験させていただきました。
4 今後の人材確保の取組みについて、経験者採用職員の登用は、営業活動の経験や誘致企業の経営状況の判断等、民間企業で培った知識・経験を企業庁事業推進に活用できることが多いことから、引き続き積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
5 また、職員の資質向上について、民間企業への派遣研修は実現が難しいものの、人材育成の一つの手法として、例えば、新たな事業展開を検討する中において、様々な業種の実務を学び取るなど、活用方法については引き続き模索していきたいと考えています。
6 昨年度も、日銀神戸支店長や大手銀行(三井住友銀行)、大手不動産会社(三井不動産)の営業担当責任者を招き、近畿・兵庫の経済動向、設備投資の動向、住宅販売や住宅ローンの動向などの講話を受け、経済情勢の把握や経営感覚の涵養を図っており、引き続き金融、不動産関係者や企業経営者を招いた研修を実施するなど、様々な研修を組み合わせて、資質向上・人材育成を図ってまいりたいと考えております。

兵庫県議会議員 くりやま雅史 - 議会活動/一般質問(兵庫県議会)/2014年10月7日〜17日 決算特別委員会 質問内容

| ホーム | プロフィール | 議会活動 | 政策理念 | 活動レポート | インターンシップ | ご意見 |

事務所:〒663-8105 西宮市中島町11-20
TEL : 0798-69-0051 FAX : 0798-65-7670 E-mail : kuri@kurix.jp
当ホームページが提供する情報・画像を、権利者の許可なく複製、転用、販売することを固く禁じます。
Copyright(C) Masashi Kuriyama All Rights Reserved.