兵庫県議会議員 くりやま雅史
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議会活動一般質問(兵庫県議会)2014年10月8日 決算特別委員会 質問内容

2014年10月8日 決算特別委員会 企画県民部 質問内容

1 21世紀兵庫長期ビジョンの推進について

【口述内容】
 財政状況に引き続き、21世紀兵庫長期ビジョンについての質問をさせていただきます。質問のポイントは、ビジョンの具現化の旗振り役となっているビジョン課の取組みについてであります。
 ご承知のように、21世紀兵庫長期ビジョンは2040年に向けて兵庫の未来像を描く、兵庫づくりの羅針盤として策定されました。創造的市民社会、しごと活性社会などの4つの社会像、そこから細分化された12の将来像を描かれ、人口減少・高齢化、国際化、地球環境・エネルギー問題などの課題に対応した未来の兵庫の姿を描かれています。ビジョン課におかれては、このビジョンの実現のために、特に取り組むべき5つの「行動目標」を示し、「全県ビジョン推進方策」などを策定されて事業の推進に取り組んでおられます。県民各層への普及啓発や、広報活動、各地域での地域ビジョン委員会の開催なども進めておられます。
 そんな取組みの結果、兵庫の姿はどのように変化してきたのか、県民の意識はどのようになっているのか気になるところです。県では実現状況や取組み成果を点検・評価する「兵庫のゆたかさ指標」という県民意識調査を実施されています。これは昨日もご紹介をさせていただきました。私はこの指標は大変重要なものではないかと考えております。なぜなら、この指標は長期的なビジョンの具現化もさることながら、日々県が行っている事業について、現時点での県民の意識を広範に知ることができるものであるからです。ですので、私はこの「兵庫のゆたかさ指標」の結果をつぶさに確認させていただき、この決算審査に臨んでいます。つまりは、平成25年度の予算執行の効果はどうであったのかを測ることができるのではないかと思っているわけであります。

 さて、その結果をみますと、財政状況での質問でも引用いたしましたが、昨年度の意識調査よりもマイナス評価になっている将来像の項目があり、あるいは55の質問項目の中に大変低い評価のものがありました。目標年次の2040年に向けた長期的な指標とは言え、経年評価でのマイナス評価や、及第点とは言えないあまりにも低い評価結果は大変気になりました。
 例示しますと、「自分にあった職業への就職や転職がしやすい社会だと思う」という質問に対し、「そう思う」、「まあそう思う」と回答した割合が6%、「年齢や性別を問わず、働きやすい環境が整っていると思う人の割合」は8.4%、「若者が希望を持てる社会だと思う人の割合」は10.1%などであります。
 低評価のものを施策別にまとめてみると、雇用・労働、若者施策、産業活性化、高齢者・障害者福祉、自然・エネルギー、災害への啓発、外国人施策などの分野となりました。これらの分野の事業執行は各担当課で進められるものですが、ビジョン課はこれらの低評価の分野の事業執行にどのように対応してきたのでしょうか。また、どのように県政に反映させてきたのでしょうか。

 それでは質問します。
 ビジョン実現へ向けたビジョン課の庁内における旗の振り方、つまり各担当課への働きかけや提言、叱咤激励などはどのような状況でしょうか。また、ビジョン課はこの「兵庫のゆたかさ指標」の結果を受けて、各担当課の事業執行とその手法について、どのような評価をされているか質問したいと思います。  

【答弁者:坂本ビジョン局長】
1 県では、県民が2040年のゆたかな兵庫の姿として描いた長期ビジョンの12の将来像を実現するため、平成25〜29年度を期間とする前期推進方策を策定し、県民、地域団体、NPO、企業等の主体的な活動と協働した取組を進めており、平成26年3月に、取組のフォローアップを行うための新たな指標を策定しました。
2 ご指摘の「兵庫のゆたかさ指標」は、県民一人ひとりの実感を捉える主観指標であり、人口減少への危機感の高まりや経済雇用情勢の変化、事件報道など様々な事象の影響を受けやすいことから、評価結果については、多角的な視点で、経年変化も踏まえて見極めていく必要がある。合わせて、推進方策の取組が県民のゆたかさの向上につながるよう、「全県ビジョンフォローアップ指標」により、推進状況を客観的に点検評価しています。
3 これらの指標は、県民はもとより、各部局とも情報共有しており、県では、ゆたかさ指標で低い評価の項目やフォローアップ指標で進捗が遅れている事業について、担当部局がその背景や原因を明らかにして、事業内容や執行方法等を見直すことで、着実に事業を展開しています。
4 また、施策充実にあたっては、別途策定した「安全元気ふるさとひょうご実現プログラム」により、年度ごとに重点施策のフォローアップを行うなど、全庁的な県政課題の進行管理や重要施策の立案を所管する政策調整課と連携しながら、両輪となって取り組んでいます。

2 広聴活動の推進について

(1)県政への反映の役割

【口述内容】
 「主要な施策の成果及び基金運用状況の説明書」の、事業実施の成果の欄(1)県民意向の把握と県政への反映では、「『県民意識調査』等を通じて、行政や暮らしに対する県民の意識・意見をより的確に把握し、県政に反映させた」と記載がありました。先程のビジョン課に対する質問の中でも「県民意識調査→兵庫のゆたかさ指標」を引用いたしましたが、広報課広聴室においても「県民意識調査」等を通じて県政に反映する機能があるとするならば、同様の業務を2ヶ所で行っていることになりますが、どのように整理されているのでしょうか。また、それぞれに異なる役割があるのか、お聞かせください。

【答弁者:浅田広聴室長】
1 広聴室では、毎年設定する年次テーマと生活向上感等を問う毎年度調査で構成する県民意識調査を平成7年度から実施しています。年次テーマについては、政策課題等の中から重要な行政計画、プログラムの策定や見直しなどを行う時期に合わせてタイムリーな事業を選定し、一方、毎年度調査は基本的な県民意識の経年変化を大きな潮流としてとらえ、その調査結果を行政計画等の策定や見直し、施策展開の基礎資料として用い、県民の意識・意見を県政に反映させています。 
2 「ひょうごの社会基盤整備を考える」をテーマにした平成25年度の調査では、今後の社会基盤整備の方向性に対する意識を設問にするなど、県民のニーズを把握し「社会基盤整備プログラム」の改定に活用しました。
3 このように県民意識調査では、その年に県政推進上重要なテーマとなる具体的な事業について直接県民に意見を問い、施策やプログラムに反映させていくという役割をもっています。なお、「兵庫のゆたかさ指標」県民意識調査については、県民の「ゆたかさ感」を通して、「21世紀兵庫長期ビジョン」の実現状況を点検・評価する役割となっており、それぞれの目的に応じて実施しています。

(2)県民から寄せられる県政に関する意見や要望等への対応

【口述内容】
 次に県民から寄せられる県政に関する意見や要望等への対応について質問します。
 「主要な施策の成果の説明書」や「事務事業評価資料」によりますと、県民からの意見や要望には、インターネットを活用した「県民モニター」や「さわやか提案箱」、本庁、県民局及び兵庫県民総合相談センターに設置されている「さわやか県民相談室」等において、迅速かつ的確にご対応をされていると記載がありました。年間数万件のご意見、ご要望、ご相談に、身近な県の相談窓口としてご対応いただいていることに心から感謝申し上げます。最近では消費者トラブルなどを含めて多種多様なご意見、ご要望、ご相談があろうかと思います。県ではそういったあらゆる相談に対して総合的に対応され、その場での解決や、専門相談窓口での対応が必要な場合には適切な案内などを実施されています。本当にありがたいと思っています。
 さて、事務事業評価資料には「さわやか県民相談」の事業において、毎年2万件を超えるご相談にご応対いただいているとありました。気になるのはその相談内容とご対応であります。この2万件を超えるご相談の内訳について、大まかにどういったものがあるのか教えてください。また、相談に対してきちんと解決まで導けているのか、相談を受けても力になれなかったことなどもあるのかどうか、その点についてもお答えください。
 最後に、相談件数に対して人員配置等、的確に対応できている状況にあるのか、体制の現状についてもお聞かせください。

【答弁者:浅田広聴室長】
1 さわやか県民相談は平成25年度実績で2万29件となっており、その内容は県税や職員などの「行政一般」4,981件、「暮らしや環境」3,826件、「仕事・産業」2,040件の順に多く、これら3項目が県民相談の約半数を占めています。
2 これらの相談は、ほとんど電話、面談での対応となっており、担当課に確認したり同席してもらうなどにより、その場で解決することを基本としています。ただし、行政に対する苦情や元来希望に応えられないような相談に来られる場合、相談を受けても力になれないこともありますが、そのような場合でもできるだけ耳を傾け、場合によっては他の窓口を紹介するなど親切な対応をこころがけています。
3 相談体制については、県民総合相談センターに3人、県民局等では阪神南と阪神北、東播磨と北播磨、中播磨と西播磨に各3人、但馬・丹波・淡路に各2人及び広聴室に2人、合計20人の県OBによる相談員を配置しており、ローテーションにより常時県民総合相談センターは2人その他は1人の相談員が対応しています。平成25年度は、相談員1人当り1日平均約7.9件の相談実績で過度な件数ではなく、また、体制に対する苦情等もなく、相談者に対するアンケートでも「満足」が約90%にのぼる評価を得ていることから、的確に対応できる状況であると考えています。

3 兵庫県立芸術文化センターの設備・備品等の更新について

【口述内容】
 地元の誇りであります兵庫県立芸術文化センターに一番近いところに住んでいる県会議員として、恒例の質問としたいと思っていますが、芸術文化センターの設備・備品等の更新についての質問をさせていただきたいと思います。

 この質問は、平成25年度予算特別委員会で私が質問をしたものの続編であります。あの時にご答弁いただいたことはどういう結果になったのかという確認の質問です。
 当時の予算特別委員会で、私はこのような質問をしました。芸文センターは開館以来、プロデュースオペラやコンサート、管弦楽団定期演奏会をはじめ、バレエ、ミュージカル、演劇、ダンスなど、年間約300本もの主催公演が展開されるなどホールの稼働率が大変高く、設備の消耗が激しくなり、また施設内の設備等の老朽化が進みつつあるので、修繕や更新などを今後どのようにするのかと質問しました。具体的には、舞台天井部にあるバトンを操作する操作卓や監視カメラなどの不具合、コンピューター関係、音響、照明、劇場の扉などの老朽化を心配しているということを申し上げました。

 林課長のご答弁では、「設備・備品についての改修計画を作成する前段階として、予備点検を行うこととしている。その結果を踏まえ、専門家や業者の意見も聞きながら、より効率的な施工方法、施工時期等について検討をしていく」とお答えになりました。私はこの予備点検というものがどのように行われたのか調べようと思い、決算資料を詳細に見させていただきましたが、見つけられず、よくわかりませんでした。ですので、この決算審査でそれらの結果、経過をお聞かせいただけたらと思います。
 平成17年10月にオープンして以来、今月で丸9年を迎えます。この予備点検の結果はどうであったのか、また改修計画はどのように立てていく予定なのか、質問します。

【答弁者:平野知事室長】
1 委員ご指摘のように、兵庫県立芸術文化センターは、開館から9年目を迎え、9月に公演入場者数が450万人を突破するなど高い稼働率のため、一部の設備等の消耗、劣化が進んでいます。
2 このため、平成25年度に、公演開催に影響する不具合が発生していた舞台操作卓及び監視カメラについて更新を行うとともに、その他の設備等についても、設計業者や専門業者の協力を得て、劣化状況等を調べる点検を実施しました。
3 この点検により、高稼働や耐用年数超過により劣化が進んでいる所、音響や照明など技術革新が進み当初の設備では現在のニーズに対応できなくなっている所、さらにバリアフリー化など社会的ニーズへの対応が求められている所など、今後、改修が必要になると見込まれる箇所を把握しました。
4 現在、この中から、劣化度や公演開催のための重要度等を勘案して、早期に優先的に修繕、更新が必要な箇所を精査・確定する作業を進めており、平成28年度以降の改修に向けて、早期に改修計画を策定したいと考えています。
5 今後とも、県民の芸術文化の創造と普及の拠点である芸術文化センターがこれまで得てきた高い評価を損なうことがないように、機能を適切に維持、更新し、安全・快適にご利用いただけるよう取り組んでまいりたいと考えております。

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